google

特集

平成17年度の組合設立
人材派遣や有料職業紹介など労働問題にも対応

建設業・製造業は共に3件

16年度はゼロだった建設業関連は、今回3件設立された。いずれも共同受注事業による組合員の受注確保が目的だ。

沼津市の建設業42社で設立したのが、沼津セントラル・コンストラクション(協)。沼津市などが発注する道路・河川の維持管理業務の共同受注などに期待を寄せる。富士宮市、富士郡芝川の測量業者や工務店など15社で設立したのが富士宮地区GIS(協)。地元行政が発注する地理情報システムやこれに関連するデータ整備業務の共同受注を見込んでいる。

新触媒による環境改善コーティング剤 「ナノブロッカーシリーズ」を利用した各種施工を担うのが静岡ナノブロッカー(協)である。組合員は県内の土木、塗装業など6社で、住宅や商業施設などの内外装を手がける。

一方、前回1件に止まった製造業は、今回3件の設立となった。

(協)MEネットワークは、県西部の金型製造業4社で設立。金型製造のための設計に係る工程の一部を、人件費が抑制できる中国企業に委託し、データ処理することによってリードタイム短縮やコスト低減を実現させ競争力の強化を図る考えだ。

組合員が開発したオリジナル商品の共同販売を計画するのが遠州産業販売事業(協)である。プラスチック製品製造業など4社による設立で、扱い商品は健康、防災など市場ニーズの高まりをみせている分野に特化する考えである。

富士ビジネス(協)は、食肉加工業、食料品製造業ら5社による設立。コスト削減のための資材の共同購入が主な事業で、将来は外国人研修生の受入事業も視野に入れている。

異業種組合など4件

いわゆる異業種連携や組合連携による協同組合の設立は、合わせて4件あった。

エコテクノ事業(協)は、次世代コーティング剤「ナノブロッカー」の共同受注・共同研究が目的。製造・卸・建設業の関連4社がコーティング剤の製造・販売を担う。機械器具製造、運送、卸売業などグループ企業8社で組織化したのが永田エキスパート(協)。特定労働者派遣事業を行い組合員の雇用問題に対応する。

アオイ・テクノパーク(協)は、静岡市の葵区に工業団地の建設を計画。印刷、ダンボール製造業など異業種5社が参加する。

零細性の強い森林業・木材業者らの構造改革の一環として組織化を図ったのが(協)静岡乾燥木材加工センターである。新鋭機の共同利用で、優良木材認証制度の基準を満たす木材乾燥や木材加工を行う。