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 編集室便り 



 富士市浮島工業団地協同組合 
 専務理事

渡井 篤 氏
 実直、堅実に徹し 
 周囲の信頼得る 



 富士商工会議所職員として、同組合の団地建設に奔走していた昭和四七年。建設計画が本格化したのを機に、請われて組合事務局への転進を図った。
「改めて振り返れば、この頃が一番楽しかった。自分が若かったこともありますが…」。
 無我夢中の日々。団地の総合計画や企業配置を幾度となくやり直しては、高度化事業の診断に向け静岡市や東京の往復に明け暮れた。
 昭和五三年、念願の竣工。
「共同受電やスタンド、水道事業など、組合職員のがんばりで大過なく運営してこれた。僕自身、要領がいいとはいえないが、理事の皆さんが職員の後ろ盾になってくれたおかげ」と周囲に感謝する。
 平成四年には、事務局長に就任。
「組合の印鑑ひとつとっても、重みを感じました」という言葉からは、実直さ、堅実さがにじみでる。
 組合事務所入り口に置かれた水槽には、メダカやたなご、はやなどが泳ぐ。十年前、団地近くの田んぼ側溝に、周辺の土地開発で追われてきためだかの大群を発見。タモですくい自宅に持ち帰ったところ、愛護心がめざめた。
「当時、飼育知識はなかったから、多くはすぐに死んでしまったけれど、今では三 のガラス水槽などを自作し、自宅で育てているよ」という熱の入れようだ。
「そういえば、去年は鯉が何百匹も孵化しちゃって」と、今度は自宅の庭に専用の水槽を製作中だ。
 職員協会東部支部と県の会長を兼任。事業では、何よりも組合職員の気分転換、ストレス発散に心をくだく。   
「バスツアーや懇親会など誰でも気軽に参加してほしい」と、事業によっては家族や友人の飛び入り参加も歓迎している。



中小企業静岡(2005年7月号No.620)