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 協同組合 フロンティア浜松
 組合が風を起こす
〒433−8112
浜松市初生町1159−4
TEL&FAX:053−414−0899

E−mail:info@frontier.or.jp
URL:http://frontier.or.jp



▲インキュベート(創業支援)
施設にある組合事務所



目指すは、時代の開拓者


浜松市を中心とした県西部地域の異業種中小企業二十四社が、新商品の研究開発を目的に組合活動を展開している。組合員は三十代から四十代の若手経営者。時代を切り開く存在になろうと、意気込んでいる。
組合は、浜松信用金庫の取引先若手経営者の集まり、「はましん経営塾」が母体。二十一世紀を目前にして、政治経済をはじめ世の中が大きく変化している。組合員は、現在の社会・経済情勢を日本の歴史に大きな変革を与えた明治維新の前夜に酷似していると捉えている。
第二次大戦以後、長く続いた繁栄の中で、企業は成長を続けてきたが、社会制度の多くに歪みが生じ、日本全体に沈滞ムードが漂っている。
明治維新で下級武士がイニシアチブをとって改革したように、高い理想のもとで、中小企業の機動性を発揮し、地域の経済を活性化させようと活動している。





▲天竜産ヒノキを利用した
 「夢の掛け鉢」



▲ユニークなネーミングの
 「花高々くん」


ユニークな発想とネーミング


組合員は、製造業を中心に卸売、小売業や飲食、サービス業など。組合事業の核である商品開発は、老人福祉、農業機器、情報関連、複合材料、趣味実用品の5分野で進められ、組合員は何れかの分科会に属し、具体的な研究に取り組んでいる。このほかインターネットを利用し、組合員企業の人材情報の交換を積極的に実施している。
組合成立後、2年が経過し幾つかのユニークな商品が生まれている。趣味実用品の分野では、植木鉢掛け具「花高々くん」と、スタンドと掛け具をセットにした「夢の掛け鉢」。
「花高々くん」は、植木鉢を従来のように床に置くのではなく、ガーデンデッキの柱などに、金具を利用して、好みの高さにセットするもの。
「夢の掛け鉢」は、天竜産ヒノキの角材にステンレス製の針金を添え、屋内での使用を可能にしている。いずれも構造は簡単だが、テコの原理を応用し、鉢自身の重みで支える仕組みがユニーク。自在に鉢を掛ける高さが変えられるのが特徴で、いずれも実用新案を取得している。
複合材分野では、「RC舗装平板」。 環境・リサイクルをキーワードに人間の感性にうったえる舗装材料を開発した。杉や桧のバーク(樹皮)にポリエステルを混合して、各種のマットに成型している。
木材の皮を有効に活用したマットは、軽くて、簡単に加工ができ、懐かしい木の温もりを足の裏で感じ、さわやかな香りが楽しめる。
さらに、地中に雨水を通し周辺の樹木を保護するため、環境負担が少なく景観に馴染みやすい。歩行時のひざへの負担も少ない。素材の利点を生かし、多様な用途が考えられる。


中小企業静岡(2000年 9月号 No.562)