特 集







A マザーシップ化

▼プランの考え方
 組合員のノウハウを組み合わせて、新しい事業分野や業態、そして新たな組織を生み出すことを目的に、組合員が自主的に形成したグループを育て支援していく役割(マザーシップ)を組合が担うという考え方です。
 組合の中に誕生する「グループ」は、組合員間の連携だけでなく、「組合間連携」によって、他の組合のメンバーや大学等の専門家が加わることも考えられます。

▼組合の役割
(共同事業のメニュー)
(1)グループ化に向けたコーディネート事業
 信頼関係を築くための交流事業や、共有するテーマを見つけ出すための情報交換を行う場の提供
(2)グループ活動の後方支援
 活動に必要な情報の提供、外部機関との橋渡し、ITを活用した情報交換ツールの提供、実験場等の提供、組合員のスキルアップ教育など
(3)経営革新支援法、各種補助・助成制度の導入・斡旋
(4)新たな組織化の支援
 株式会社化や組合設立のための外部機関との連携

▼組合員への効果
 組合員企業の能力を活かす機会の創出――組合員の従来からの事業に付加価値をつけたり、従来と違った業態を生み出すチャンスをつくります。

B 市場参入

▼プランの考え方
 組合員が持っているノウハウを組合に結集して、新しい事業分野に組合自身が進出するという考え方です。組合員一社では実現できない新事業へ展開し、組合はひとつの事業体として活動します。したがって組合員は、「組合の利益=組合員の利益」という認識に立ち、組合の共同経営者として、経営理念を共有することが求められます。

▼組合の役割(共同事業のメニュー)
(1)組合が事業の実施主体として活動
(2)経営理念の徹底
 組合は、事業に必要なスキルを組合員に要求するとともに、組合員が共有すべき経営理念の啓蒙を組合員への教育の一環として実施
(3)市場のリサーチ
 競合他社の状況や市場動向の把握
(4)外部との連携(関連企業や行政等)
 組合員から供給できない資材やノウハウの導入

▼組合員への効果
 組合員一社では実現できない新しい分野への事業進出を可能にします。


中小企業静岡(2002年 11月号 No.588)