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 アーキ・ユニティー設計事業協同組合
 新しい街づくりへの提言
〒411−0854
三島市北田町2−28
理事長 杉橋芳夫
組合員  10名
TEL:055−975−6642
FAX:055−975−6642





▲三島市活性化の拠点「Via701」

水と緑と文化の街

 富士山の伏流水が美しい川や泉を作り、太宰治や井伏鱒二、井上靖など多くの文豪に愛され、数々の名作の舞台となった三島。   
 昔から、三島大社を中心とした東海道五十三次の宿場町として栄えてきた。
 現在も、伊豆半島と東西地域を結ぶ交通の要として、重要な役割を果たしている。
 しかし、最近の三島市は、観光地伊豆への物流拠点として栄えてきたが、モータリゼーションの発展や大型店の撤退などにより、中心商店街では、地盤沈下が目立ち始めている。
 この厳しい状況を打開するため、三島市では、「水と緑と文化が輝くまち・三島」を目指した総合計画を推進している。
 こうした背景の中で、平成八年から建築士会、三島支部のメンバーが組合を設立、新しい街づくりに積極的に取り組んでいる。組合の名称は、アーキテクト=建築家。ユニティー=和合・調和からきたもの。
 組合は、単なる設計監理の共同受注でなく、三島と周辺の「街づくり」を広い視野で実現化することを目的としている。

街づくりは住民と建築士が協働で

 「三島が持つ自然や歴史、文化などがまだまだ充分に生かされていない。魅力ある街づくりには、そこに生活する市民の参加が必要不可欠。宿場町の歴史材の活用がポイント」と地域に密着した街づくりの必要性を杉橋理事長が強調する。
 組合では、街づくりに関する提言や設計監理業務の共同受注を中心に、組合員事業所の経営改善のための事業、情報提供、教育事業を実施している。
 組合の設立目的達成のため、三島市の活性化を狙って設立された「みしま街づくり(株)」に、オブザーバーとして参加。三島の繁華街、広小路にあった銀行跡地に平成十一年オープンした「Via701」の設計監理を手がけた。中心商店街、広小路活性化のため、コミュニティーホール、喫茶室、地域FM局などで構成される施設で、地域に欠けていた魅力や利便性を高め、集客力のアップを狙っている。
 さらに、組合では、電線の地中化計画にも積極的に取組んでいる。中心商店街の核店舗であった大型店の撤退で、先行きに強い不安を持つ商店主が多い中、頻繁に話し合いを進め明るく歩き易い街づくりを目指している。
 「共同受注事業は、まだまだスタートライン、組合員が情報を集め、組合が後から前面に出て、受注することの方が多い。暮らし易い街づくりを第一に、一日も早く名実ともに、組合での共同受注を実現し、組合員に貢献したい」と組合事業の充実に熱い意気込みを理事長が語る。


中小企業静岡(2002年 6月号 No.583)