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４月は始まりの季節。年末とは、また違った気ぜわしさが漂う。猛スピードで駆け抜けてしまった桜の花も、何かしら我々を追い立てているようにさえ思える。
チョッピリ不安げなまなざしの新入生、真新しいスーツ姿の若者、人事異動に新たな仕事・・・。スタートの季節は緊張のときでもある。
そして、組合役職員の方々にとっては、事業計画の策定〜総会へ向けてと奮戦の日々が続く繁忙期。中小企業や組合、業界もそれぞれ新たなスタートラインに立つ。
さて、今月の表紙は「新茶の初取引き」の模様を扱った。その年の気候によって若干異なるが、例年４月下旬に初取引きを行う。青い帽子は買い手、黄色い帽子は中買で、「相対売買」により、大きな大福そろばんを持ち値段の交渉を行う。交渉が成立するとシャン・シャン・シャンと３回景気よく手を打ち、契約が成立する。１日当たりの取扱いは３０万kg余、９億円にも上る。全国の緑茶の消費量は約１０万トンと言われているが、静岡県の流通量はその７割にも及んでいる。
まさに静岡を代表する歴史ある業界であり、その取引き方法にも、昔ながらの慣習が生き続けている。しかし、契約成立後の事務処理は、すべてコンピュータ化（静岡茶市場）。送り状〜請求書、各種統計資料まで作成する。
茶業界も、伝統を残しつつＩＴ化などにより、やはり序々のその姿を変えている。 [敏]
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中小企業静岡４月号（通巻５８１号）
●発行人／井上光一
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