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「中央会 東西事務所この一年」
●インタビュー          
今、東西の“風”はどうか!
東西両事務所長に聞く。
-つづき-


小規模だが、多彩な組合が誕生

 ― 今年度は、両事務所とも特徴のある組合が誕生しています。
熊切 組合の設立に関しては、西部地区では、いくつかの傾向があります。
 これを大まかに分類してみますと、ひとつには『環境対応型』の組合。次に『共同受注型』、そして『情報ネットワーク型』の組合、さらに『ハードの建設』を目的とした組合に分けることができます。
 規模的には、組合員十五人以下が中心で、比較的小規模なケースが多いですね。
 ― 『環境対応型』には、具体的にどのような組合がありますか?
熊切 
建設業界では、建設残土の処理がどの地区でも問題になっていますよね。これを再生処理プラントで残土の処理をしようという動きが袋井であります。
 自らが出したものは、自ら処理して、しかも再利用に結びつけようという動きは、建設業界だけでなく、この四月からスタートする『容器包装リサイクル法』に関係した業界でも、ビンとかカンを収集して再利用するために、組合をつくって積極的に対応していこうという傾向も見られます。
 ― ここ数年、『共同受注』を目的とした組合の設立が目立ちますね。
熊切
 西部地区では、建築士が集まって、共同で設計事務所を運営しながら、大きな仕事を共同受注していこうという組合が誕生しましたし、建具の業界でも共同受注を目的とした設立がみられました。
山口 東部地区でも、設計関係の業者が受注の拡大を目指して組織化しています。
 設立に関しては、設計関係の事業者の方からのご相談が多いのが、ここ数年の特徴のひとつですね。
 ― 東部は、規模的にはどうですか 
山口 
東部でも、二〇人以下といった比較的小規模な組合の設立が中心です。
 大規模な組合は少ないですね。
 仲間が集まって組合をつくる、いわゆる“有志同業者型”の組合が多いです。
 ― 先ほど、熊切所長から『情報ネットワーク型』というお話が出ましたが、これも最近の時流でしょうね。
熊切 
情報活用といったソフトな経営資源の提供は、組合の事業として、これからますます重要になってくると思います。
 今年度の設立でも、トラックの業者が全国の情報を集めて相互にこれを交換しあいながら、輸送の効率化を図ろうという動きがありました。
山口 東部でも、最近話題のインターネットに関係した業者が、インターネット利用に関する企画からシステム開発などの共同受注をねらって組織化しました。 この組合では、ある共同店舗の組合が進めているマルチメディアを活用したネットワークの構築にも参画しています。
 このように、組合が発注する事業を他の組合が受注するといった組合間連携が、今後増えていくんじゃないでしょうか。
沼津事務所職員一同
(前列左から)江刺家、小関、
       山口(所長)、三宅
(中列右から)飯塚、近藤、椋本
(後列左から)渡辺、矢部、杉山(次長)
※深井主任は、1年研修のため不在。


中小企業静岡(1997年 3月号 No.520)