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ユニクロの柳井正会長は、著書「一勝九敗」のなかで、事業の栄枯盛衰に関する興味深いコメントを記している。「会社とはもともと期限のあるものと考えるべきで、新しい事業の芽を出し続けない限り、賞味期限が切れたらそこでお終いなのだ」と。
また、「会社は安定成長を続けると、形式的に動くようになり、管理組織も肥大化し意思決定のスピードが鈍くなる。会社=商売というものは、安定や形式とは正反対に位置すべきものではないだろうか」と続けている。
事業の本質を賞味期限に例える点や商売と安定成長は対極に位置するもの、という氏の主張は、一種の緊張感をもって人の心を揺さぶるはずだ。会社であれ組合であれ、自社の賞味期限等を考えたとき、安穏としてはいられない焦りを感じるのは、私だけではないだろう。
本誌5月号の富士の叫び、そして5月に開かれた中央会総会では、いずれも「スピード」と「事業再構築」の必要性を強調し、本会が16年度事業を推進する上での重要な基本姿勢にあげている。本誌の編集に際しても、組合や業界の明るい未来図を描くための側面支援ができるよう頑張ります。〔矢〕
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中小企業静岡6月号(通巻607号)
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