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新作千点が華やかさを競う

来年の節句商戦に向け見本市

静岡県雛具人形見本市協会




▲入場者も静岡雛具の伝統技術に改めて感嘆していた。





▲近年の住宅事情を反映して収納にアイ
 デアを凝らしたものに人気が集まった。
 コンパクトなサイズの中にも、職人の
 丹精を尽くした技術が活かされている。
 一方で、見映えのある大型商品の
 需要も地方を中心に根強い。


 五月二五・二六の両日、静岡市ツインメッセでは、雛具・雛人形メーカー二一社の新作約千点が華やかさを競った。
 主催は静岡県雛具人形見本市協会。静岡雛具人形(協)、駿河雛具(協)、静岡県節句人形製造(協)静岡県雛具工業(協)らのメンバーで構成されている。
 静岡は全国シェアで雛具九〇%、ひな人形(未完成の胴のみ)七〇%の生産量を誇る。さらに、他の生産地に先駆けた情報発信基地を目指し、節句が終わったばかりの五月に新作見本市を開催している(事務局)。会場では新年度の節句商戦を占う最初の産地見本市として、全国各地から問屋など業者が訪れ、商談を繰り広げた。
 第四二回を迎える今年のテーマは、開催中の葵博にちなんだ「葵・ひなの楽市」。
 近年は「飾る場所がない」「飾るのが楽なものがいい」という小型化・簡易化の傾向で売れ筋は七段飾りから三段や一段飾りに移り、住宅事情に対応したコンパクトで収納性にアイデアを凝らしたものなどが注目された。
 一方で、景気回復期に人気が出る落ち着いた高級感のある人形や伝統的な黒基調の道具が出ているほか、地方では「見映えのある飾りを」というニーズも根強く、大型商品の需要があるという。
 三〜四年前から第二次ベビーブーム世代が結婚適齢期になっていることなども踏まえ、業界では今後の展開に意欲をみせている。


中小企業静岡(2000年 7月号 No.560)