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 協同組合 ソシオ・テクニカ
 在宅介護をやさしく支援
〒410−0012
沼津市岡一色725−1
静岡県沼津インキュベートセンター B―2
TEL:0559−27−2155

組合員 4社 理事長 池田征一



▲インキュベート(創業支援)
施設にある組合事務所



本格的な高齢化社会への対応


 静岡県の人口は、約三百七十七万人、その内の十七%にあたる六十四万人が六十五歳以上のお年寄り(平成十一年度、県推計人口年報)。この数は昭和五十年の二十六万人、八%、同六十年の三十七万人、一〇%(いずれも国勢調査)と比べ、大幅に増えている。よく耳にする高齢化社会は、確実に進んでいる。
 産業界では、多くの企業が、急激に進む高齢化社会に対応した事業のあり方を検討し、社会に貢献できる企業を目指している。
 県下の中小企業でも、平成八年に電子機器製造業、調味料製造業、食料品卸・小売業、リネンサプライ業の異業種4社が、組合を設立。介護情報通信機器、機能性介護食材の研究・開発に取り組んでいる。

高齢者介護は社会の課題

 新製品・商品の開発にあたり組合では、相互扶助の精神をシステム作りの基本とし、民生通信ネットワー クの活用を重視している。お年寄りや体の弱い方が、自宅や療養先で介護・福祉・医療機関のサービスを受け易く、最大の効果をあげられる事を第一の狙いとしている。
 組合の名前に、Society(社会・世間)の一部が使われていることからも、高齢者に対する医療・介護は、社会の全体で取り組む問題、と考える組合の姿勢が伺われる。
 研究では、在宅介護が必要な高齢者が容易に扱える端末装置の開発をモットーに、介護者・組合・介護機関をネットワーク化。、介護者が必要とする情報収集のための機材、基礎食材の開発が進められた。
 情報機器の開発によって、被介護者の日常を記録し、主治医、介護の専門家にデータを送信することで、専門家の観察、保護のもとに置き、適切な判断を下すことが出来る。システムは、家庭用のテレビを利用して、対話型で体温・脈拍・血圧などを測定し、電話回線を利用して送信する。組合は数値データの変化をグラフなどで視覚化し、介護センター・病院に転送する。転送されたデータを基に各機関が医療、介護の必要性や内容を判断する。さらに、調査の結果をデータバンク化して何時でも必要なデータを取り出すことも出来る。


中小企業静岡(2000年 7月号 No.560)