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沼津事務所発

東部TMプラザ メンバー一新



夢育む意欲的活動

脚光を浴びる企業連携

 平成七年度に、組織化対策事業の中に、新規事業として多角的連携事業という耳慣れない名称の事業が加わった。
 当初、この多角的連携の意味をどのように解釈し、それに見合った事業をどのような形で実施したらいいのか、皆目見当がつかずに苦慮した。
 結局、日常の企業活動では固有の技術はあるものの、新製品開発や新分野への進出には、いま一歩技術力や開発力に欠けていたり、人材がいないなどの問題を抱える中小企業の方々の、経営資源の一部を補完するのが、多角的連携事業の狙いであると理解し、各種の連携強化・促進事業を実施してきた。
 このような中、今年の七月に中小企業経営革新支援法が施行された。他者との柔軟な連携関係を最大限に活用して、今日的な経営課題にチャレンジする中小企業を幅広く支援(やる気のある企業の強化と一層の成長促進)する、というのがこの法律の主旨である。これによって、にわかに企業間連携活動が脚光を浴びはじめた。
 この中小企業政策の大転換は、交流主体のこれまでの異業種交流グループの活動を、より具体的に成果を求めるための連携活動へと、大きく変化させるに十分なインパクトをもっている。

十六名の新たな挑戦

 チャレンジ精神旺盛な企業にとっては、千載一遇のチャンスともいうべき環境が整ったこの時期に、静岡県東部地域技術市場交流プラザ'99(中央会が事務局を担当してから四代目。略称・東部TMプラザ)が、メンバーを一新し、七月に発足した。
 構成員は十六名。沼津市・長泉・修善寺町で八名、富士・富士宮市・芝川町で八名と、バランスよく分散している。また、業種も各種製造業をはじめ、医療用機器販売、情報関連や経営コンサルタントなどの専門サービス業まで、バラエティーに富んだ構成となっている。
 このメンバーの特徴は、単独もしくは連携によって何らかの研究開発を手がけた経験を有している企業が多いことである。
 なかには、研究者として新素材を開発し、それを基盤にベンチャー企業を立ち上げた会員も存在している。

期待がかかる異分野の視点

 新メンバーによる東部TMプラザ'99としての活動は、まだ、現時点では四回の定例会だけではあるが、会員の自己紹介とそれぞれが抱える課題、会員企業の視察はもとより、早くも連携したい研究開発案件についての活発な意見交換を行うなど、意欲的な活動を展開している。
 「同じ位置で物事を考えるとマンネリ化していく。違った場所に身を置いて発想すれば問題解決の糸口を掴むことは多い。できるだけ異分野の方々と付き合い、その視点を学ぶことが大切である。」
 プラザの相談役をお引受けいただいた鈴木総業の中西幹育副社長の発足記念講演での話を実践するためにも…。


中小企業静岡(1999年 11月号 No.552)