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悪い悪いじゃダメなんです

水上 新任の挨拶回りいかれたと思いますが、西部地区の景気はどう感じます?
斉藤 全体的には厳しいですね。
ただ、軽自動車は引き続き好調なんです。
他の地区に比べたら比較的良いかなという気がしますが。
水上 西部人気質というもの感じます?
斉藤 感じますね。浜松の方はストレートに元気さがパッとでる。
よくいわれる「やらまいか」ですね。それと、他人に依存するということが少ない。
自分で問題を克服していこうとするチャレンジ精神は旺盛ですね。
水上 ご承知の通り、静岡は昔でいう駿遠豆の三州で構成されててそれぞれ気質が違う。
やはり、浜松は元気ですか。
東部の景況はどうですか?
岡本 二極分化が進んでいるように感じます。
口では皆さん悪い悪いと言っている反面、一方では好成績を上げている企業もある。
水上 こうした時期こそ経営者魂が問われますね。
岡本 はい、バイタリティですね。
悪い悪いですまさないで、なにくそという精神の経営をしている。
水上 例があれば?
岡本 旅館の例ですが、これまでは旅行代理店の企画に任せて自社を売ってきた。
ところが、施設を見直して、自社にあった企画で売り出したらヒットした。
旅館業界全体は厳しいんですが、前年以上の成績を上げている。
自分から打って出る努力をしている経営者の企業は伸びます。
水上 斉藤さん、経営者意識について?
斉藤 企業は人なりというけど、やはり最後はトップですね。
トップがバイタリティをもって引っ張っていく。
今日の中小企業で特に必要ですね。
それと、現況が悪いといって逃げるんでなく、それを受け止め、打破する気概をもった経営者。こういった企業は伸びる。

品揃えの良さがウリです

水上 限りなく民間に近いとはいえ中金は、政府系金融機関には違いない。
その特徴はどのように考えたらいいんですか?
斉藤 政府系金融機関の中でも、商品の品揃えが豊富というのが特徴です。
設備資金、運転資金、それも長期、短期もちろん手形割引といった企業が必要とする資金需要にすべて応えることができる。
また経営相談も含め、お取引先の多様なニーズに対応できる。これが中金の特徴だと言えると思います。
水上 もう一つ、預金、債券の引き受けもしているでしょう。(笑い) 
岡本支店長はどうですか?
岡本 地元の銀行さんも含め皆優れたものがある。
その中で中金らしさというのは、全国組織ということだと思います。
そこで培ったノウハウをお客様に提供できるというのが強みかなと考えます。
水上 おっしゃること良く分かりますよ。
でも、ちょっと宣伝が足りないかな、と感じるのは…(笑い)
岡本 たしかにPRの下手な点もあるかもしれませんが、他行と違うそんな特徴を売り出していきたいと思います。
水上 ここに来て、組合の運営もなかなか難しい局面があります。
金融は別として、中金としては、組合の活性化ということでどんなお手伝いができるとお考えですか。
岡本 中金の本部に専門セクションがあります。
そこでの全国の有効事例などを私どもなりに吸収して、組合に提供していくことができると考えております。
斉藤 同感ですね。
現在も本部の協力を得て各支店で組合の事務局長さんとの定例会議を開催しております。
やはり、組合が抱える問題とか悩みを私どもも共有して解決に当たるというのが大切だと思います。
難しい問題もありますが、中央会さんと一緒になり、組合を良くしなければ、中金も良くならないわけですから。
水上 各理事長もそれぞれの悩みを抱えながら運営をなさっている。
やはりトップとして引っ張っていく時代だと思うのですが。
斉藤 ですね。
でも、それぞれ会社のトップが集まっている訳なので、理事長だけ突出しちゃいけないという部分もあり、なかなか難しい。
岡本 難しい時ほど、決断力のあるリーダーというのは必要ですよね。
優柔不断というのが一番こまる。さらに傷口を広げることもある。
組合の総意をまとめリーダーシップを発揮する理事長というのが今必要だと思います。


中小企業静岡(1999年 10月号 No.551)