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今月の表紙は浜松城公園の空中ケーブルカー。
眼下に見えるのは、当時の浜松市営動物園です。
一時は空襲ではげ山のようになってしまった浜松城址の起伏に富んだ地形を巧みに利用したもので、昭和２５年に開園。
約１万坪の敷地に世界各地から集められた８０種類の動物・約４００匹を収容し、大変な人気を呼びました。昭和３１年には空中ケーブルカー、展望電車、飛行塔などの遊具が導入され、子供たちの夢を広げました。
私（昭和３０年、静岡市生まれ）もこの動物園で何度も夢を育んだ一人ですが、当時はバスで２時間以上かけての道のり。
子供心には、途方もなく長く待ち遠しいものでした。
そんな遠足のさなか、車中で「地元の日本平にも動物園ができる」と聞き及び、それが夢のようでもあり、途轍もなく大きなプレゼントに思えて胸を躍らせたのを強く覚えています。
時のたつのが楽しみでもありました。
そして、数年がたち、動物園ができたとき（昭和４４年）、もう別の夢を追いかけている自分と流れに気づき、僅かな戸惑いを感じたことも、やはり心に残っています。
なお、浜松市営動物園は昭和５８年、フラワーパークの隣地に移転。
９倍の広さになった動物園は、いまも多くの入園者を集めています。 ［敏］
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中小企業静岡１０月号（通巻５５１号）
発行人 井上光一
発行所 静岡県中小企業団体中央会
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中小企業静岡（1999年 10月号 No.551）
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