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地域に果たす組合の役割と責任

 先般、掛川市において掛川市、袋井市、小笠五町を対象に移動中央会を開催し、多くの組合関係者や行政の担当者にご出席を頂いた。
 今回は「新しい地域振興の流れと組合活動」をテーマにとりあげ、五組合の代表者からそれぞれの立場で意見発表が行われた。
 環境、商業活性化、観光開発、街づくり、福祉など行政への要望も含め、これからの地域振興にとって欠かせない重要な問題が提起された。
 こうした意見を聞いて改めて感じることは、地域振興に中小企業とりわけ組合が大きく係わりをもち、その中核を担い、寄与しているということである。つまり、組合がその地域の住民の代表、オピニオンリーダーとしての役割を大いに果たしていることである。
 そしてもうひとつ、中小企業と行政が一体となった地域づくりの必要性である。
 (協)環境デザインボックスの岡田理事長は住民と行政が連携した街づくりの重要性を強調していた。地域づくりはとかく行政主導になりやすい。その戒めと受けとめた。
 従来から中小企業は地域と密接なつながりをもって発展してきた。地域が発展しなければ中小企業の成長はありえないし、中小企業が活性化しなければ地域は衰退してしまう。地域と中小企業は相互依存の運命共同体の関係にあると言ってよい。
 当地域では小笠山総合運動場公園の建設や中東遠合併構想など新たな地域振興も進んでいる。中小企業や組合が地域の担い手としてその果たす役割はますます大きくなってきている。
 地域の時代が叫ばれて久しい。環境保全や街づくりなど市民参加のニーズの高まりの中で、社会コストや共生コストを共有できる地域中小企業や組合がその発展のカギを握っている。
 我々は、その大事な場所にいることを銘記すべきである。

静岡県中小企業団体中央会・会長


中小企業静岡(1999年 4月号 No.545)