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事務局 多士済々

情報の“交通整理役”に徹し組合員をサポート

掛川工業団地協同組合
鈴木紀六 専務理事

40年以上にわたる市役所等の勤めを終え、平成15年、前専務理事の退任に伴い事務局に入った。

「“大福帳”つけてればいいよって誘われたんだけどね」と笑う。

昭和58年に11社で立ち上げた組合は、設立から4半世紀近く経た現在まで、1社も入れ替わりなし、という強固な結束力を誇る。

高度化資金と公害防止資金を活用し、昭和62年に団地が竣工。平成13年にはこれらを全て償還した。償還後、持ち上がったのが、組合名義の土地・建物を組合員名義に換える所有権の移転だ。

「執行部が具体的に検討をはじめたのは、私が組合に入って2年目。最初は、個人不動産の移転手続程度かな、と簡単に考えていた」。

が、検討を進めるうちに、その事務は税務、経理、登記、契約など幅広く、深い知識が求められることを肌で感じる。

「私にはそれらの知識はない。専門家はその分野には精通しているが、それ以外にはなかなか目が届かない。事務局の役目は、“落ち”をなくすことと心得え、全体に目配せをし、情報に隙間が生じないよう“交通整理役”に徹しました」。

所有権移転を終えた県内の団地組合にも組合員と赴き、熱心に当事者の話に耳を傾けた。

「清水港木材団地をはじめ団地協議会の会員組合には、微に入り細にわたる貴重なアドバイスを頂いた。本当に感謝しています」。

平成18年3月、全ての手続が完了した。

「理事長、副理事長の適切な判断や組合員のコンセンサスを得て、問題なく手続を済ませることができた。実務で得た知識以上に組合員の結束の強さを改めて実感する貴重な体験をさせてもらいました」と晴れやかな笑顔をみせる。

趣味は読書。

「歴史物、特に人物伝が好きです。経営者と付き合うんだから少しでもその視点に近づきたいね」。