寄 稿 
 視点・指導員の現場から 
 編集室便り 




引越し業務支援システムを稼動

静岡県引越専門(協)


▲実務・マナー研修や「引越管理士」研修に力を入れる同組合。

 同組合は、十月から組合、組合員の引越し業務支援システムをテスト稼動し、十一月一日より本格稼動に入った。
 同システムは、受注、購買、求車・求貨システム(グループ間の貨物依頼情報・貨物引受け情報)並びにグループウェアシステム(グループ間のコミュニケーションシステムで電子掲示板、伝言板、電子メール)の導入で、連合会に加盟する組合員の引越業務の電子データ化を図ることを目的としている。
 これまで求車・求貨事業における取引の機器利用は、電話やFAX、メールなど組合員の判断に任せられたが、今後は、同連合会が作成したソフトに基づくパソコン作業に統一することとなった。
 システム導入のメリットとして例えば、毎月の請求書類の郵送事務を、今まで各社の社員一人が二日がかりで作業していたのをシステムが代行することで、一切不要になった。こうした日常業務の合理化により、余剰時間を活用したサービス向上をめざす。また組合員は、月中に全国の企業間で出金・入金業務を取引毎に行っていたが、システム導入後、月一回の決済をルールとして確立することで、企業間の債権債務を一括で相殺することとなった。これにより月中の支払いが無くなり、資金繰りの安定にも寄与する。
 同システムの構築・管理は、同組合の上部団体である全国引越専門組合連合会が一括して行い、同連合会に加盟する各県の引越専門協同組合、組合員がテスト稼動を実施してきた。今後グループ企業間の取引について、関連各社は、受注から配送、精算業務に至るまで全てを、パソコン上で一括管理を行う。
 システムの導入に当たって水野義猛理事長は、「今までの事務作業は、紙処理・パソコン処理と二元化されていた。今後は全ての業務が、パソコン処理で完結する。効率化による効果は徐々に現れてくると思うが、業務の効率化に貢献し、組合員に対するより効果的な経営支援ができると思う」と抱負を語った。



中小企業静岡(2005年1月号No.614)