特 集 
 「くみあい百景」 
 編集室便り 



特集 〜リーダーが語る高度化事業の魅力〜



より使いやすい制度に

 改正の目玉となるのが、リニューアル事業への積極支援である。近年、共同店舗や卸団地等でリニューアルの動きやニーズの顕在化を受けて行うもので、既に高度化融資を活用している中小企業が既存施設の増設・改造などのリニューアルを行う場合も積極的に支援することにしたものである。現在、高度化資金の債務を有する組合や組合員のみならず、完済している場合も対象となる。ただし、延滞中や償還猶予を受けている場合は除かれるので、注意が必要。
 また、商業施設にみられるパティオ(中庭)を囲んで商業集積を整備する場合なども用件を変更し、利用しやすい制度とする考えだ。

改正要望項目への対応

 また、利用者等から改正要望があった項目も見直しが図られた。
 以下では、その中から主な四項目について概要を紹介する。
(1)条件変更の弾力的対応
 約定通りの返済が困難になっている利用者で、県が実施する診断で妥当と認められた場合は、利用者の経営状況に応じて複数年(最高三年)の元金一括償還猶予を認める。また、猶予元金の最終償還期限についても、三年以内での延長を認める。
(2)連帯保証人制度の見直し
 連帯保証人それぞれが組合の借入総額相当の保証債務を負う現行の連帯保証制度を見直し、連帯保証人それぞれに限度額を設定する限度額保証制度を選択できることとする。ただし、物的担保により債権保全が確実に図られる場合に限る。
(3)都道府県に対する債務免除の見直し
(4)貸付審査機関の短縮化
 借入手続きに係る審査項目の重複の排除、申請書類の簡素化等により、機構における貸付審査期間を大幅に短縮する。



中小企業静岡(2004年11月号No.612)