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 編集室便り 




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 市立御幸町図書館&産学交流センター

 進む図書館のビジネス支援
 静岡市にB-nestオープン

 静岡市御幸町の再開発ビル「ぺガサート」内に10月17日、市立御幸町図書館と市産学交流センターが入った「B-nest(ビネスト)」がオープンした。
 本格的なビジネス支援機能をもつ図書館は全国的にも珍しく、産学交流センターと併せ、その成果が期待されている。



都市部を中心に広がりを見せる

 開館記念式典で静岡市の小島善吉市長は、「政令指定都市を見据えた、国際都市にふさわしい全国に例を見ない新しい施設。ビジネス支援機能を持つ図書館として、また産学連携をベースとした中小企業支援の拠点として大きな期待をしている」と挨拶。また、国立大学法人静岡大学の天岸祥光学長は、「産業界・地域社会・教育界など地域との連携活動の拠点として、当施設を積極的に活用させていただきたい」と歓迎の意を示した。
 図書館のビジネス支援は、図書館先進国といわれるアメリカではすでに百年の歴史をもち、豊富なノウハウも蓄積されている。ゼロックスのコピーやポラロイドカメラなどの世界的商品は、図書館から生み出されたとされている。
 一方、日本ではこうしたサービスが注目され始めたのはここ数年のこと。一般には馴染みが薄いが、県立図書館や首都圏近郊の市立図書館を中心に急速な広がりを見せている。
 本県では昨年七月、県立中央図書館がビジネスコーナーを開設。また、県教育委員会も今年度、産業支援機関などを交えた「県ビジネス支援図書館連絡協議会」を設置し、公立図書館のビジネス支援機能の整備を軸とする本格的な調査研究に入った。




中小企業静岡(2004年11月号No.612)