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 「くみあい百景」 
 編集室だより 



くみあい百景




▲破砕機により草木処理作業を行う。


▲組合事業と環境問題について語る西島理事長(右)
 木材処理委員長を務める清水氏(左)

草木のリサイクルを研究

 組合がこの数年、力をいれて取り組んでいるのが草木のリサイクル。地球温暖化やダイオキシン問題で規制が強化され、その処理コストも高騰していた。
 組合では平成十二年六月、木材処理委員会を発足し、検討を重ねるとともに、十四年からは町の農林課が主体の有機資源リサイクル検討会で、対策につき意見交換を行っている。
 こうした研究を町も重視し、十五年十月には、町が「草木処理の実験」を目的に下朝比奈地区岩地の町有地一、三○○m2を無償貸与。実験場には破砕機が導入され、一日当り四・八トンを処理している。
 この試験研究の目的は、草木を粉砕・野積み、発酵してできたリサイクル後の副産物である堆肥が、二次的廃棄物にならないためである。西島理事長は、
 「既存の堆肥化ではなく、農家が安心して土壌を使用できる完全なリサイクルシステムを作りたい。単純な破砕リサイクルでは大事な土中成分である窒素が失われてしまう。
 我々はこのリサイクルによって利益を得るのではない。農作物を安心して食べられるシステムを構築し、草木リサイクルの先駆者となりたい」と話す。

新しい社会的役割担う

 試験研究で得たデータは、草木の安全な堆肥化の実現に活用していく。堆肥化事業については、建設業組合で試みた事例は少ない。
 組合では、平成十七年度には破砕プラントシステムを導入した本格稼動を目標にしている。
 西島理事長は「我々は建設業であり、肥料商さんではない。
専門的知識をもった業者とタイアップすることは必要」と話す。
 清水木材処理委員長も、「成
果物になるまでの時間、また、その成果物が堆肥として使用されてから結果を出すまでの時間、ともに長い時間を要するなど運用面では様々な課題が出てくるだろう。関係者を納得させるだけのデータを立証し、積極的に取り組んでいきたい」と話す。
 組合のこうした取り組みは、循環型社会の確立とともに、周辺地域の農家に安全な土壌を提供するという新しい社会的役割を担った活動として注目されている。




平成16年 5月28日(金)


13:30〜15:30
会場 ホテルセンチュリー静岡 静岡市南町18−1


静岡県中小企業団体中央会では、
平成16年度 中央会通常総会
 を開催します。

 会員の皆様が一堂に会し、平成15年度事業の成果をご確認いただくとともに、厳しい経済環境下での新しい事業の方向性をお決めいただく機会です。
 年度当初のお忙しいなかとは存じますが、ご出席のほどよろしくお願い申し上げます。

 主要議題 
通常の議題のほか、役員改選の時期となっております。
正式には、改めてご案内いたします。

■お問い合わせ 静岡県中央会・総務課 TEL 054-254-1511



中小企業静岡(2004年3月号 No.604)