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 ▲新しいポイントカードと入力機器

不況の中でも売上げ増加

 平成十一年の県商業統計調査によれば、金谷町の小売業の売上げは、平成九年度と比較して、五・二%上昇している。県下七四市町村の中で、上昇したのは十五%程度の市町村だけ。上昇した町村の多くは隣接市のベットタウン化による消費の増加と見られるが、金谷町にはそうした傾向もなく、地元商業者の努力によるものと考えられる。
 以前、行なった商店会に対するアンケート調査でも「大型店は開店時間が遅くて不便ですが、商店会のお店は、朝早くから遅くまでがんばっている」「地元のお店は、お客さんをとても大事にしてくれている。高齢者は近くで買い物ができて安心です」などと地元で暮す人々の評判も良い。
 これまでのカードは、加盟店で買い物をすると、カードの余白にポイントの累計が四〇回分記録される。余白が無くなれば、新たなカードに切り替える。また、貯めたポイント数と買い物ができる金額の計算が面倒だ、などの意見も寄せられていた。




▲ 新しいシステムへ熱い思いを語る
山口理事長(右)と孕石専務(左)

新システムで町の活性化

 組合では、数年前から新たなポイントカードのシステムの導入を検討。本年度、商業基盤整備補助金を利用して、新しいカードシステムを歳末商戦に焦点を合わせ、十二月からスタートさせた。
 「新たなポイントカードの導入が、いい意味で商店会の各店の競争になればいい。競争が連帯に変わり、大型店に対しても大きな武器になる。個々の小さな力でも、商店会で団結すればどんな力にも負けません」と、新たなシステム作りに取り組んできた山口理事長が語る。



顧客情報の蓄積で新たな展開

 新しいシステムの特色は、ポイント表示が従来のカードの余白に追加記入されるサーマルカードから、最近三回の買物情報と累計ポイントが上書きされるリライトカードに変わった点。さらに、買物情報、顧客データを蓄積し、集計、分析することもできる。新カードは顧客管理や販売促進活動に活用できるなど、新たな商業活動の展開をも可能にしている。
 「新しいシステムに、組合員は大きな期待を寄せている。世の中は不況で、売上げは急には伸びない。顧客情報をうまく活用して、消費者とのふれあいを一層深め、地元の業者でなければ、できない商売をしていきたい」と、地元を知り尽くす孕石専務理事が話す。
 商店会でカード事業を成功させるには、各種のイベントの実施が不可欠。地域に根付いた組合活動を今後も進めていく。


中小企業静岡(2001年 12月号 No.577)