中央会には、様々な関連団体があるが、今回、新たな仲間が誕生した。
愛称は「シンフォニー」。正式名称は、「静岡県中小企業団体レディース中央会」がそれである。シンフォニーとは、本来「交響曲」のことだが、それを敷延し、「会員それぞれが個性を発揮し、全体としてあたかも交響曲を奏でるように “調和”したいという意味を込めて名付けました」と、十月の創立総会で、初代会長に選任された増田恭子氏から説明を受けた。氏は、富士宮駅前通り商店街振興組合の理事長でもある。
昨今の厳しい不況、同時多発テロに続くアフガニスタンでの戦争状態など、殺伐とした事件の多い中、シンフォニーのもつ温かさ、そして女性らしい優しさを一層感じたことを思い出す。
実を言えば、私にとってもレディース中央会の設立は積年の夢であった。全国中央会の会長時代、各県の女性部の設立、活動を見るにつけ、本県でも設立を急がねばという思いが更に強まった。
私は、二十一世紀は「多様性の社会」と考えている。経営にも女性の感性、アイデアこそ必要とされる時代ともいえる。こういうと、そもそも女性、男性と決めつけるのがおかしい、といわれるのかもしれないが、やはり、女性特有の感性、アイデアは貴重なものだ、と私は思う。
私も女性経営者は多数存じているが、その経営手法は、男性では思い付かない視点があるし、経営者としての気配りもやはり男性とは違う。もちろん立派な業績も上げているが、やはり、女性特有の素養がそれらを生み出す土壌であったと思う。
翻って組合経営に目を転じると、やはり男性中心といわざるを得ない。男性、女性という性差にこだわる時代でもない。
レディース中央会の目的は、組合リーダーの養成と組合活動の活性化にあると聞いている。
願わくば、これを機に組合事業に多くの女性が関ってもらい、新たな組合運営のアイデアが生まれることを期待したい。
|