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リーダーの心得 十二カ条

 イラクにイスラエル、北朝鮮などの国際問題から、国内では次々と起こってくる目を覆いたくなる非人間的で残忍な犯罪。
 それらを格好のネタにして公共放送のNHKをはじめ大新聞まで、あたかも事件を助長するかのようなエキセントリックな報道ぶりは、明らかに行き過ぎていると、私は思う。
 一方経済面では、いつ抜け出せるとも知れない不況という名の長い長いトンネルと失業者の増大、そして政治面では、見当違いと思えるような政策運営などなど…。人は皆、平和で安寧な日々を求めているのと正反対の現象を露呈している世相に、ウンザリとしている人が大半のはずだ。
 そんな暗いニュースの続くある日、私の心を打つ「日常の心得十二カ条」という記事が目に焼きついてきた。どちらかと言えば使い古されたごく単純で平凡な、きわめてわかり易い文言ではあるが、ジックリと噛みくだき読み返してみると、混沌とした今の世のなかで、人の上に立ち従業員を指揮する経営者として、折にふれ反芻してもらいたいコトバとして、ぜひ紹介してみたい。
 一. 高いようで低いのが教養
 二. 低いようで高いのが気位
 三. 深いようで浅いのが知識
 四. 浅いようで深いのが人の欲
 五. 有るようで無いのが反省
 六. 無いようで有るのが七癖
 七. 多いようで少ないのが分別
 八. 少ないようで多いのが無駄
 九. 厚いようで薄いのが人情
 十. 薄いようで厚いのが面の皮
 十一.強いようで弱いのが根性
 十二.弱いようで強いのが意地
 どうだろうか。人間として、また経営者として何か心に当たるコトはないだろうか。
 私は、この文を時々読み返しながら、人間は幾つになっても反省する心の余裕だけは、いつも持ち続けたいものだと思っている。

静岡県中小企業団体中央会・会長 


中小企業静岡(2003年 8月号 No.597)