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 協同組合中遠海外技術研修センター
 研修生の受入れで 国際交流
〒438−0071
磐田市今之浦28≠W82
理事長 平野 恒美
組合員   14名
出資金 260
万円
TEL:0538−32−5867
FAX:0538−32−5152





▲研修の第一歩は、日本の交通事情の理解から


入管法の改正で組合を設立

 ブルーのユニホームで多くのサッカーファンを沸かすジュビロ。そのホームグラウンドのある街、磐田市。自動車部品の製造を中心に、浜松市とともに工業地域として発展してきた。
 昭和五九年に中遠地域の八市町村の企業が、異業種交流会を設立。会員の交流を進める中で、中国との国際的な技術・人材の交流、労働力を確保するため、外国人労働者雇用の研究が進められてきた。
 さらに昭和六三年には、研修生受入れのため、組合の前身となるヒスト(株)を設立。中国から研修の受入れを開始した。
 その後、平成二年の入管法改正をきっかけに、研修生受入れ団体として、組合を設立した。
 改正入管法では、外国人研修生を受入れる場合、大きく分け、海外に関連企業がある場合と、無い場合に分けている。
 関連企業がある場合は直接、海外の現地法人や合弁企業を通して。無い場合は、中小企業組合や商工会議所、職業訓練法人など公益性の高い組織を窓口にすることを規定している。

研修の第一歩は生活習慣から

 組合では、平成二年に上海市、北京市の両科学技術協会から、五〇名ほどの研修生を受入れたのを皮切りに、すでに百数十名の研修生を受入れ、大きな実績を上げている。
 組合は、一次受入れ機関として、来日した研修生に対して日常の生活に必要な様々な分野の研修を実施。その後、組合員企業おいて業務に関する実務的な研修を行う。
 組合で行う研修は来日後、集中的に実施され、日本で生活する上で困らないように日本語能力の向上。ゴミの出し方から磐田警察署の指導を得て、交通安全・犯罪防止まで、幅広く生活習慣全般に及んでいる。
 組合で行う様々な研修を取り仕切る小澤専務理事は「同じ中国からの研修生でも、上海と北京では、言葉が違い、通じないことが多い。中国では、お国言葉が全国的にあり注意が必要だ。お国柄が違えば生活習慣も違う。これを十分に理解していないと、とんでもないことになる。十分とまでいかなくてもある程度、風土の違いからくる習慣の違いを理解するには一年以上かかった」と苦労を話す。
 さらに、組合で研修生を受入れる際のメリットは、個々の企業が独自で受入れた場合、従業員二〇名に対して、一名の研修生しか認められない。


中小企業静岡(2003年 2月号 No.591)