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くみあい百景




▲新しい街づくりを熱く語る
杉橋理事長

時代の流れで組合事業も変化

 組合の設立以来、理事長を努める山崎理事長は「スポーツ用品を扱う店自体が大きく変わり、個性的な店が多くなってきた。まとめて仕入れれば、安くなる時代から、個店の特色を生かす組合活動が求められる時代になってきた」と時代の流れの中で、組合が果たす役割も大きく変わってきていると話す。
 スポーツ小売業界、特に都市部では、野球、サッカー、テニスなどの専門店化や、高齢化社会の到来による顧客ニーズの変化が見られ、組合員が求める組合像も大きく変化してきた。
 組合事業も共同受注、共同購入など単なる量の拡大から、社会の変化に、敏感に反応した活動に移行してきている。
 最近の組合主要事業は、商品の販売促進を狙ったものと研修事業。販売促進では、県警察共済組合とタイアップした利用券を扱い、組合員の売上高の向上に貢献している。
 組合では、利用券扱い窓口の更なる拡大のため学校共済組合、県職員組合などへ、利用券の活用を積極的に働きかけている。




▲何事にも積極的
な山崎理事長


▲個店を活かす事業が
組合の使命と語る堀理事

地域と個店の特色を活かす

 今年の主要事業は、来年、四六年ぶりに静岡で開催される「わかふじ国体… “がんばる”が好き」に向けたリハーサル大会。国体では開催に向けて、気運の盛り上げと準備状況の確認のため、リハーサル大会が行われている。静岡大会では、三九の競技で五五のリハーサル大会が今年一年間に開催される。
 組合では、各種目ごとの会場で、地域の組合員が、様々なスポーツ用品や記念品の受注・販売を行なうための体制作りなど、地域や個店の特性が活かせる支援活動を展開していく。
 「スポーツ用品は、季節性が強く、どうかすると不良在庫化し易い。組合員全員を画一的に捕らえた事業展開は非常に危険。夫々の地域に根ざした個店の特色を活かすため、工夫した事業が必要」と堀理事は語る。

新たな分野にも積極的に挑戦

 ワールドカップでの日本の活躍、健康志向の定着、休日の増加など、スポーツ用品販売業者にとっては、追い風の状況。
 しかし、経営者の高齢化、利益幅の減少などで、業者数はここ数年、減少傾向が見られる。
 「今までのように、ただ仕入れた商品を売っていくだけでは、将来性がない。二〇年後には、日本人の四人に一人が六〇歳以上になる。高齢者に負担を掛けずに、健康維持のためスポーツができる施設の提供など、まだまだやるべき事はいくらでもある」と山崎理事長は、業界の進むべき方向を熱く話す。
 従来、刺繍業者が行っていたユニホームのネーム入れなども、コンピュータ技術の応用で店頭でも可能なはずと考え、新たな付加価値を付けた商品・サービスの提供に、意欲的な姿勢を見せている。


中小企業静岡(2002年 7月号 No.584)