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  今月の表紙は、清水市興津にある清見寺の五百羅漢です。清見寺は奈良時代に創設された名刹で、武田信玄、豊臣秀吉、徳川家康など歴代の権力者に重視され、歴史の大きな流れのなかには、常に清見寺の名が見えていたともいわれます。
 その仏殿左手から裏の丘にかけて鎮座している五百羅漢像は、天明の飢饉(1782−87)の頃、人心救済のために彫られ始めたもので、寛政5年(1793)に完成しています。
 なお、羅漢とは、仏教の修行の最高段階に達した人を指すことば。五百羅漢石像は釈迦如来の御弟子で仏典の編集護持に功績のあった方々だそうです。
 人を心持ち小さくしたほどの大きさの青苔のむした石像群のその一つ一つの表情や所作は、思索を続けているようにも、何かを語り掛けているようにも見えます。
 そして、無数に並んだ顔の中には、必ず知人と似た像があるようです。この羅漢尊者の群像は、島崎藤村の小説「桜の実の熟するとき」の最後の場面になっており、やはり主人公が行きあった人々の面影をその石像の中に見ています。
 今では周辺はすっかり開発が進んでしまいましたが、地元の堅牢な石で彫られた石像は長い年月の風雪に耐え、その地だけ時の流れを止め、歴史を映しながら訪れる人々の心を癒し続けています。    [敏]





中小企業静岡9月号(通巻574号)
発行人 井上光一
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中小企業静岡(2001年 9月号 No.574)