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大切にしたい新たな産業の萌芽

  言うまでもなく、日本をとりまく経済環境は厳しく、とくに失業者の増大など、雇用面ではますます不安が増大している。その対応策の一つとして、ITを活用した新たな企業が生れることが期待されている。
 そうしたなかでSOHO(スモールオフィス・ホームオフィス)が、新規雇用の受け皿として、また新しい産業としても、注目を集めている。
 SOHOには未だ確かな定義はないが、「情報通信ネットワークや情報通信機器を活用し、自宅や小さな貸部屋などで、自在に仕事を行う、ごく小規模の事業者」とされ、その数は業務の性格上実数はつかみきれないものの、県内だけでも、既に数千事業所(人)にのぼるとみられ、さらに急激な増加をみせている。
 本県では昨年二月にSOHOの支援機関として“SOHOみしま”が設立されたのを皮切りに、静岡や浜松などでも、市役所や商工会議所が協力し、その輪が急速に広がっている。
 そうしたなかで、先頃県内のSOHOを支援する行政や関連機関・企業が一体となって「静岡県SOHO振興協議会」が発足し、県の指導のもとに私共中央会がその事務局を預ることになった。
 その発会式に記念講演された、この分野での全国的先駆者である齋藤裕美さんは、「行政や支援機関がかかわり過ぎて成功した事例はない。あくまでも民間が主体で運営すべきである。またSOHOのような仕事は時代の先を読み、常に変化に対した柔軟な対応が求められる」など行政や団体には、耳の痛い厳しい注文が出された。
 私たちは、そうした声を肝に銘じて、新しい産業の萌芽を大切に育てていきたいと思う。

静岡県中小企業団体中央会・会長


中小企業静岡(2001年 9月号 No.574)