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▲新技術による一貫したライン
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お茶と窒素ガスで新商品
新商品開発では、なまり節の栄養価に着目。なまり節の製造工程で出るかつおの端材や他の水産加工の工程から出るマグロ端材を茶葉水でボイルし、抗菌性を高め、生フレーク状に加工し、離乳食やサラダふりかけを試作。さらに、かつおの弱点、変色については、茶葉水でボイルしたなまり節をスライス状に加工、窒素を充填。パック詰にする包装システムを開発した。
新パックは、従来の真空パックに変わる窒素ガス置換包装。真空パックでは、どうしても避けられない乾燥や旨み分が沁みだすなどの課題に挑戦。
さらに、販売管理面からも、お茶のカテキン効果で賞味期限の延長、スライスパック形態による販売ロスの減少など多くの効果を期待している。
研究開発にあたっては、若手組合員・後継者が機動力を発揮。休業する同業者の情報を素早くキャッチし、工場を借り受け、新技術による一貫した試作ラインを設置。自らが、ラインに立ち新製品の試作・事業化の準備を行っている。
未知の分野に取り組む勇気を
「二代目、三代目の人間は、今までの仕事の仕組みを変えたがっている。だけど、『人は、何もしてくれない』自分で変えるしかない」と小山理事長。
今日に今日、全てを変えることは無理。現状で、投資の効果を即、求めることは出来ないが、将来のためにデータを残すことに、価値があると考えている。
「業界が伸びている時であれば、同業者間の競争がよい結果を生み出す。しかし、現在のような状況では、協力こそが大切」と理事長は言う。需要が停滞する時期にこそ、将来に向け、
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▲笑顔も豪快な小山理事長
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きちんとした方向付けが大切と考えている。また、商品開発では、これまでに無いユニークな発想で物を考え、未知の分野に取り組む勇気を持ち続けることを重視している。
「かつお」のイメージアップ
かつおの加工品を使った料理は一般の家庭では、手のかかる調理とのイメージが強く、若い世代には、敬遠されがち。
しかし、かつおの栄養価は、古来より伝えられたもの。扱いやすくて、美味しい物をこれからも求めていく。新商品については、現状では評価の段階にないが、組合員一人一人の意識改革は進んでいる。これからも組合活動を通して、消費者に良いものを提供していく。
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