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事務局 多士済済

組合の求心力向上にアンテナを常に高く

静岡県椎茸商業協同組合
中山美津夫事務局長

前職は住宅メーカーの事務職。

40代半ばから7年間、藤枝の自宅と東京新宿の勤務地を往復したが、「50を超えて体力的にもきつくなったこともあり、思い切って地元に戻ることにしました」と平成13年、組合事務局入り。同15年には、前任者の退職により事務局長に就任した。

藤枝は、国産乾し椎茸の半数以上が集荷、取引される全国屈指の集散地。それを支えてきたのが、県内の乾し椎茸卸売業者によって昭和37年に設立された当組合だ。

「私が事務局に入った当時、組合では乾し椎茸の入札業務を行っており、職員は営業を含め5人。競りがあるときには、パート数名も加わる大所帯でした。市場の掛け声が事務所にも届き、そりゃ活気がありましたね」と振り返る。

だが生産量の減少から、ピーク時に年間300トンを超えていた市場の取扱量は50トンを割り込み、18年12月、40年以上続いた入札業務を終えた。

「事務局は私だけになり、翌年には事務所を藤枝きのこ団地内に移転。大きな節目の時期でした」。

事務所の移転に合わせ、団地組合の事務局も兼任。さらに、全国の椎茸協組で構成する協同組合連合会の事務も執るなど、1人でこれらすべての事務を取り仕切る。

入札業務という柱がなくなった今、組合の求心力をいかに維持し高めるかが、大きな課題だ。

「全国協連の事務局も預かっているので、全国の食に関するさまざまな情報を真っ先に入手できるのが強み。これらをいち早く組合員に届けるとともに、組合員だからこそ、得られる情報をいかに多く提供するか、アンテナを常に高く掲げていたい」と即座に答える。

「平日は、座りっぱなしなので、健康のために」と3年ほど前に始めた休日のサイクリング。

「自動車で通る道も、自転車に乗るとまったく違う風景で、新しい発見も多い。季節の移り変りを体中で感じられる最高の気分転換です」。