寄 稿 
 視点・指導員の現場から 
 編集室便り 



寄 稿



1.仕事に必要な情報とは

 経営方針を定める、説得力のある企画書を書く、研究開発の方向を定める、経営改善を模索する、顧客拡大を図る、取引先企業の情報を得る、などなど。毎日の仕事のあらゆる面で、様々な情報が必要になります。
 まずは、仕事上のどんなときにどんな情報が必要になるのか、簡単に見てみましょう。(表1)
 これらの的確な情報が入手できてはじめて良い仕事に結びつく、といえます。
 「的確な情報」つまり「仕事に使える情報」を入手するにはどうしたらいいのでしょうか。これは、あまり簡単なことではない場合が多いのです。というのは、皆さん個々のお仕事に必要な情報、つまり「情報ニーズ」は、それぞれユニークなものである場合が多く、その情報ニーズの的を射る的確な情報を迅速に入手するのは、そんなに楽なことではないからです。


表1:仕事のどんな場面でどんな情報が必要になるか

ジャンル
内 容
具 体 例
市場情報
特定の商品、サービス、マーケットの動きや実態を示す情報
市場規模、シェア、市場予測、流通経路、売上高、ランキングなど
企業情報
各種業界、企業の活動実態を示す情報
経営指標、企業活動実態調査、経営事例海外投資など
経済・社会情報
経済、社会の現状を示す各種経済指標情報
企業概要、財務諸表、売上高、主要製品等
行政・法律
判例・規格
国や自治体の政策の動き、法改正や解釈
標準化のための規格等を知るための情報
GDP、マネーサプライ、株価指数、経済見通し、人口動態など
リスト情報
特定産業、商品、サービスのメーカーや取扱い企業(担当者)の情報
会社禄、業界団体名簿、各種会員名簿など
消費者情報
ライフスタイル、消費行動、活動実態を示す情報
普及率、保有率、利用状況、消費者アンケート、ブランドイメージなど
技術情報
特定技術の利用状況、開発状況、実用化の見通しなどを示す情報
メーカー技術,特許情報,新技術開発に関する情報など



中小企業静岡(2005年1月号No.614)