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 視点・指導員の現場から 
 くみあい百景 
 編集室だより 



くみあい百景




▲自作の立体組木を持つ
牛永理事長


▲すばらしい作品に驚く子供
たち「職人祭り」にて


▲地域と組合の関係を
熱く語る井上理事

組合事業は出来ることから

 最近の業界の状況を牛永理事長が「年間を通して三分の一の時期が忙しく、三分の二が暇。しかし、忙しい時期がこれまでと比べ、短くなっている。そのため、職人を多く使っている所ほど経営は大変」と分析する。
 「組合員が暇な時に、少しでも仕事があれば、組合員が潤う。初めから、大きな仕事は難しいが、出来ることから始めていきたい」と確実に組合事業を伸ばしていく方針。
 組合は設立当初から、共同購入事業や組合員の技術力の向上、安全確保のための講習会などを積極的に実施している。
 さらに、金額的には、多くはないが共同受注を実施、将来の本格的な稼働にむけて準備を進めてきた。
 組合では、建設業許可、官公需適格組合証明の取得が、受注事業の拡大に繋がると、大きな期待を寄せている。

職人技を地域に活かす

 組合では、社会貢献やボランティア活動にも大きな関心を寄せている。
 「組合は、事業で得た利益をただ組合員に配分していたのではダメ。地域に感謝し、地域に根ざした活動が大切。子供やお年寄りのために月一回でもいいから、我々の持つ技術を生かしていきたい。これは、地域に生きる組合員全員の願いであり、結果的に業界や、自分達のためになる」と、井上会計理事が、個人では活動が難しい「奉仕」の重要性を語る。

仕事の楽しさ伝え後継者作り

 昨年の八月には、清水市の建設関連十一業種で構成される建設産業組合の一員として、清水マリンパークで行なわれた「職人祭り」に参加。日頃、物作りをすることが少なくなった子供達に、本箱や植木鉢置きなどの作り方を教えた。
 その道のプロと一緒に物を作る。こうした活動によって、子供達に物作りの楽しさや、仕事の大切さを伝えることが、出来たのではないかと関係者は高く評価している。
 組合は、これからも地域に密着した事業を行い、地域に根ざした職人集団として活動する。


中小企業静岡(2003年 1月号 No.590)