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▲ どこにでもある民家を改造した施設

人間関係重視の企業組合がベスト

 これまでの任意組織時代の活動は、地域住民、園児の親、その知人と多くの人々の善意に支えられ、人と人のつながりの中で園は運営されてきた。
 人間関係を大切にする運営理念と、働く人が基本の企業組合の考え方が符合、法人化に踏みきった。
 人と人とのつながりをこれまで以上に大切にする中で、「社会に認知されることが、この保育をもっと社会に広げることにつながる。それには、企業組合を選択したことがベスト。これからは、小さな組織でも理念に大いにこだわっていきたい」と岡村理事長が話す。




▲ 目を輝かせ泥んこ遊びを
する園児と岡村理事長

共感できることには意欲的

> 組合では、現在二歳から五歳までの幼児四〇人が、普通の民家を改造した施設(約二〇〇坪)で笑顔いっぱい、色々なことで元気に遊んでいる。
 最近の幼児教育は、遊びを通して発達する幼児の原則より、将来の受験戦争に勝ち残るための教育を行う例も少なくない。
 組合では、「あおぞらの四季」をテーマに、四季にあわせ活動を行っている。春のたんぼ作り、夏の川遊び、秋の遊び虫運動会、冬には氷・焼き芋会など、特色ある保育を実施している。
 保育にかかわる組合員は自発的・自主的な遊びを通しての保育を第一と考え「気まぐれの思い付き」や「一見つまらなく思えること」でも、子供同士が共感できることには、子供は意欲がかき立てられ、集団での遊びが充実する。子供一人一人の思いや要求を大切にしている。例えば、園児の誕生会。誕生日を迎える園児の希望を聞き、即行動に移し実現する。



子育てはゆっくり、じっくり、丁寧に

 「最近の教育は効率化を求めすぎ。人を育てるには、時間がかかるものなんです」と最近の教育のあり方について、岡村理事長は厳しい目を向ける。
 四月からは乳児保育と、組合が企画し、保育士、発達相談員、研究者など、気になる子の発達を支援するグループ「まほろば」と連携した新たな活動を開始する。活動は、毎週土曜日、子供の遊びを通しての発達支援、日常生活のための支援、子育てに悩む親の仲間作りなど。他の保育機関にはない特色ある活動を計画している。
 さらに将来は、かってはどこの家庭でも見られた子供と老人の触れ合い。老人に生き甲斐を与え、子供の成長に欠かせない知恵を、老人から伝えてもらうことも考えている。


中小企業静岡(2002年 2月号 No.579)