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ビジネスレポート

独自ブランドで家具の製造・直販へ

(協)ウッドワークス静岡

組合会館2階にオープンしたショールームには、本物志向を納得させる様々なテーブルや座卓、椅子などが展示されている。

同組合は、今年度より組合ブランドの構築に向けた調査研究に取り組むことをきめた。早ければ今秋以降にも、オリジナル家具の製造販売など事業プランの具体化を打ち出す考えだ。

ブランド名は「ウッドワークス静岡」で、原木の特性を生かした組合オリジナルのテーブル作成を検討している。材木の天然乾燥や塗装にこだわるほか年輪の組合せに工夫を凝らし、長期使用でもそりがこないなど、各所に職人の技術を盛り込む。

注文は組合のホームページなどで受け付け、製作は組合加盟事業所が行う共同受注事業として取り組む予定。製造直売の事業形態をとることから、同水準の商品であれば、一般の小売価格より格安となる見通しだ。

中小家具メーカーは、後継者難や輸入家具の台頭など厳しい経営環境に置かれているが、本物を志向する特定ユーザーをターゲットに組合の情報発信を行うことで、潜在需要の開拓や伝統技術の継承などにつなげていく。

同組合は2001年、創立50周年を機に静岡鏡台生産商工業(協)から現名称に変更した。現在、製材の共同購入や乾燥事業を軸に好調な業績を維持。「木を生かす。匠を生かす。情報を生かす。」をスローガンにかかげ、高機能、高術を追求した家具や住空間の提案をめざす事業展開を進めている。