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 企業組合グラデミー
 ITの活用で地域文化の振興を
〒422−8005
静岡市池田642−3ツインビル2F
理事長 川出 健一
組合員    5名
出資金 125
万円
TEL:054−264−7476
e-mail info@grademy.gr.jp
http://www.www.grademy.gr.jp





▲閑静な住宅街にある組合
事務所兼パソコン教室

新しい時代の仕事に組織で対応

 グラデミーという名前の由来は、有名な「グラミー賞」と「アカデミー賞」にあやかったもの。仲間と力を合わせて、社会に文化的な貢献が出来るような組織にしたいという夢を込めたもの。
 企業組合は、組合自体が会社のように企業体として事業活動を行う。協同組合の事業が組合員企業を支援することと比べ、企業組合の活動の趣旨は大きく異なる。
 組合は平成十一年四月に、地元の国立大学を卒業した有志が中心となり設立したもの。組合員五人が持つ専門的な知識を活かし、四つのIT関連事業を展開している。
 WEBサイトの企画・作成。組合事務所を利用したデザイン専門のパソコンスクール。印刷・出版、マルチメディア分野のデザインと商品化に向けての手配代理業務。パソコンユーザーに対する機器操作やLAN構築など、どの内容も新しい時代の求めに応じた事業。

敷居の低さが創業にピッタリ

 組合組織の母体としての活動は、平成四年に大学院を卒業、社会に出て間もない現理事長の川出氏が、数人の仲間と活動を始めたことがスタート。
 活動を始めてまもなく、組織の持つ高い技術レベルが評価を受け、多くの引き合いが生じた。
 しかし、任意組織のため交渉が頓挫することも、たびたび発生した。こうした状況の中で、組織は法人化の必要を痛感。様々な組織を研究し、インターネットを介して企業組合の存在を知り、法人化の運びとなった。
 企業組合という組織を選んだ理由を川出理事長は「設立認可にあたっても、出資金が一〇〇万円程度でも認められるように敷居が低い。さらに、同僚や後輩と組織を設立した経緯からも、互いに働く仲間の組織としての色合いが強く、創業にとって最適な組織と感じた」と設立時を振り返って話す。
 組織の法人化により、対外的な信用力は大きく向上し、組合で働く組合員に求められる社会人・企業人としての意識も一層向上した。


中小企業静岡(2002年 9月号 No.586)