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特集 SPECIAL EDITION



二一世紀の中小企業経営に不可欠となるITに向け

 折々の時代にあって、時局に応じたテーマやスローガンを掲げてきた「静岡県大会」も多くの足跡を残しながら四六回を迎えている。
 十月五日、会場となった静岡市「グランシップ」には、石川嘉延県知事、小野伸一中小企業庁組織課長らの来賓並びに組合・中小企業関係者合わせて約七八〇名が参集。
 「IT時代のコーディネーター〜組合が押し開く新時代の扉」のテーマのもと、慶応義塾大学 総合政策学部教授の草野厚氏を迎えての「IT革命の進展とこれからの組合の役割」をテーマにした基調講演。そして、ITを有効活用している事例として、庵原郡蒲原町でホームページを使い全国に地酒の販売を行っている「市川商店」と個店の専門性を活かしながら膨大な古書情報をデータベース化し、新規顧客開拓や古書流通の革新にITを活用している「東京都古書籍商業協同組合」の事例等をVTRを使って紹介しながら、中央会から組合に向けて提言を行うという形で進められた。




▲「組合は長い歴史を持つとともに、
 今後新しい役割を担う存在」
 …小野中小企業庁組織課長


▲「経済、産業の現場に実際に携わって
 いる方々のますますの奮闘に期待」
 …石川県知事


▲「来るべきIT時代に向かい、
 手を携えて努力を」
 …井上中央会会長




変革のときをビジネスチャンスと捉えて

 冒頭、主催者として中央会井上会長より「ITを基礎に産業が開発されていくなかで、ITに対して一人ひとりがその内容の分析と理解をし、来るべきIT時代に向かって手を携えて努力をしていかなければならない。そして、組合も新しい何かを求めていかなければならない。将来に向けた固い結束を誓いたい。」と趣旨を説明。
 続いて、来賓を代表して石川県知事は、県の産業の活力、経済の発展のために、新しい技術の開発力アップやそのための人材づくりなどの基盤策に取り組んでいく旨に触れるとともに、「施策面を中心に県も頑張っているものの、最後は経済・産業の実際に携わっている方々の力量如何にかかっている。今後、ますますの皆様の奮闘に期待する」と挨拶。
 中小企業庁小野伸一組織課長からは「ITは政府全体の大きな課題であるだけでなく、中小企業にとっては、ビジネスチャンスにつながる面がある。同時に、それを補完する組合にも期待する。組合は長い歴史を持つとともに、今後新しい役割を担う存在でもある。引き続き連携支援組織という意味で、地域経済の中心的存在として、指導、助言、提案を含め、ますますの活躍に期待する。」と述べた。
 続く祝電披露の後、早速、草野慶応義塾大学教授の基調講演にはいった。


中小企業静岡(2000年 11月号 No.564)