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 静岡県自動車電装品整備商工組合
 新たな経営環境への対応
静岡市竜南1丁目24番43号
理事長 市野 茂穂
組合員 83社



▲企業体質の強化は人材育成から


未来に向けて危機意識


 クルマの補修サービス市場は、整備工場、新車ディーラー、電装店、板金、カーショップ、ガソリンスタンド、タイヤショップと多彩な業種で構成されている。市場規模は、約一〇兆円。その内六〇%強を整備工場とディーラーが握っている。今回取り上げる自動車電装品業界は、車の足回りといわれるミッション・ブレーキとエンジン部分を除いた自動車の電気系統全体を扱う業界。
 電装品業界の売上げは、全体の二・五%に当たる二、四五〇億円と試算されている。また、全国の電装品業者数は、約二、五〇〇店舗で一店舗あたりの年平均売上高は、一億円。ちなみに一店舗の平均売上高が五、四〇〇万円程度の整備専業工場と比べて、決して悪い仕事ではない。
 しかし、他の業界と同様にクルマ補修サービス市場も成熟化し、かってのような成長は望めない。更に業界の垣根も徐々に取り払われ、それぞれの扱い商品が重複してきた。

若い力で業界活性化

 従来、業界では常に新しい仕組みや商品が生まれてきた。しかし、成熟化した今日では、自らが積極的にかかわり、新しいものを生み出していかなければならない。
 青年部を中心に二一世紀に通用する新しい何かを求め、活路開拓事業を実施した。
 ビジョン作りにあたっては、二一世紀を直前に控えた今日を、第二の創業期と捉えている。「経営とは環境対応、時代対応を絶えず続けること。電装品業界は変化に対応しているのか?」との反省からスタート。
 将来ビジョンを、商売の原点に帰ること、お客を増やし続けること、自らが変化することを三本の柱として組み立てた。さらに、ビジョンの実現化のため、危機意識の醸成、企業体質の強化が必要と、それぞれの具体的な方向を示した。
 ビジョンの検討は、青年部が中心となり進められた。「時には遅れてくるメンバーもあり、どうしても仕事の都合で出席できないと連絡が入ることもあった。それでも、各自がメンバーの一員として、役割を果たしていると、参加意識は旺盛で集団としての活力を感じた」と市野理事長は青年部の熱意を評価する。


中小企業静岡(2000年 10月号 No.563)