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▽また、師走がやってきた。カレンダーも残すところあと１枚。大掃除に年賀状、ヤレ忘年会、もちろん仕事の区切り。とかく年の瀬は忙しい。
ところで12月の別名の「師走」。睦月、如月に始まるあの日本独自の美しい名称をはじめ、味気ない数詞以外の月暦の表現はすっかり忘れ去られているのに、なぜか12月だけ、この言葉の方が生活になじんでいるのも妙なものだ。
四季移り変わる自然に対する日本人の繊細な情感のにじみ出ている表現は、季節感が乏しくなりつつある近年の生活のなかで忘れ去られている一方、忙しさだけは今も昔も変わらないということなのだろうか。
▽１年が過ぎゆくのは速い。年齢を重ねるにつれて、時は加速度を増していくような気さえする。
しかし、表紙の絵のように年末の街を行き交う人々には、師走の気ぜわしさの中にも、新年に寄せる期待感からか笑みがこぼれている。昭和40年当時の富士宮駅前の鳥居に掲げられた看板は、全市をあげて観光客誘致をはかっていた当時の富士宮市の姿を垣間見せる。
世界も日本も、そして個人的にもいろいろあった、この1年。しかし、2000年を迎える前にやっておくべきことは、まだまだ多い。 ［敏］
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中小企業静岡１２月号（通巻５５３号）
発行人 井上光一
発行所 静岡県中小企業団体中央会
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中小企業静岡（1999年 12月号 No.553）
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