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平成十二年度の干支

ちなんだいい話



 新しい年を迎えるたびに、来年の年頭訓示で何を話そうか。こんな悩みを持つ理事長や社長も多いはず。そこで、二〇〇〇年を迎えるにしては定番ではありますが、今月号と新年号にわたって干支の辰にちなんだ話題とミニ知識を拾い集めてみました。
 十二月号では、経営語録としても使えそうな故事、格言、ことわざを中心に、新年号では、雑学・ミニ知識を…。
 新年の虎の巻とまではいきませんが、何らかのヒントになれば幸いです。




辰の字義

 辰は十二支の五番目で、方角は東南東。時刻では午前八時、または午前七時から九時までの間をさす。月では五月。動物では龍(竜は省略型俗字)が充てられている。



辰・竜に関する故事・ことわざ

●登竜門―人生の関門を乗り越える―


 龍門は、黄河中流域にある急流で、鯉がここを登りきると龍になって天に登るとの伝説がある。「登竜門」とは、困難ではあるがそれを突破すれば将来がひらける関門。
 我々は、一つ一つ関門を乗り越えるたびに成長していき、一生が勉強である。

●画龍点睛 ―物事の眼目をとらえる―

 梁の画家・張僧*が、壁に描いた龍にひとみ睛を書きこんだところ、その龍はたちまち天に昇ったという故事から、事物の眼目となるところ、物事を立派に完成させるための最後の仕上げ。また、わずかなことで全体が引き立つたとえ。「画龍点睛を欠く」といえば、総体的にはよくできているが、一点だけ肝心なところが抜けているときなどに使われる。

●と龍の技 ―実技に活かす―

 苦労して龍を殺す技を学んだが、龍が実在しないので、その技を用いることがなかった、という故事から、実際には役立たない技術。
 実社会においては、仕事に役立つことを学び、自分の血となり肉としなければ、企業や組合の戦力とはなれない。

●龍頭蛇尾 ―何事も終始一貫やり通そう―

 頭は龍で尾は蛇。始めは勢いがよいが、終わりは振るわないというたとえ。
 我々は“頭でっかち尻すぼみ”とならぬよう、終始一貫、創意をこらしていけば“終わりよければすべて良し”となるのだが…。

●雲は竜に従い風は虎に従う

 龍は雲を伴って勢いを増し、虎は風を呼ぶということから、物事はそれぞれふさわしいものを伴うことによってうまくいく。立派な君主のもとには優れた臣下が現れるたとえ。

●竜虎相う搏つ

 実力の伯仲した英雄同志が相対して戦うこと。

●竜は眠りて本体を現し、人は酔うて本性を現す

 龍はさまざまな形に変化して容易に本体は現さないが、眠りに入ると本体を見せる。人間も酒に酔うとつい本音を現す。


中小企業静岡(1999年 12月号 No.553)