特 集 
 「くみあい百景」 
 編集室便り 






木材団地四十年史を発刊

清水港木材団地(協)

 同組合は、このほど組合の歴史をつづった「木材団地四十年史」を刊行し、行政や関係機関、県内の団地組合等に配布した。
 当記念誌は組合創立四十周年を機に編纂されたもので、次代を担う経営者などに組合の歩みを正確に伝え、新たな飛躍への願いを込め発刊された。
 戦後の清水港復興の歴史や全国に先駆けて実施された工場等集団化事業による木材団地の建設、名義書替えに伴う課税問題、組合員の倒産処理などの歴史が実名などを交えて赤裸々に紹介されたのが特徴。高度資金制度の黎明期を切り開いた当組合ならではの、全国にも例を見ない実録誌となった。


▲全国に例を見ない実録書で、
「多くの組合にも参考に
 なるのでは」と組合事務

 例えば、新制度の集団化事業は、関係省庁の調整が遅れていたこともあり、組合員への所有権移転に伴う譲渡益課税の問題が発生。当組合が全国の工場団地に先駆けて対応を提議した形となり、中小企業庁・国税庁を交えながら現在の高度化税制の基礎を築いた経緯などが詳細に綴られている。
「四十年というひとつの区切りを迎え、今回の記念誌発行となった。先人たちの勇気・団結によって幾多の困難を乗り越えてきた貴重な歴史がつづられている。団地組合のみならず多くの組合関係者の参考になるのでは」(組合事務局)。問い合せは同組合へ。
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▲講師の矢野大和氏は、
 町おこしの分野では
 全国区の有名人。

「棚からぼたもちの発想」を学ぶ

日新(協)

 同組合は、静岡市のエリザベートで「小さな街の発想の転換」をテーマに講演会を開催した。組合の総会終了後に行われたもので、組合員五一人が出席。大分県宇目町観光大使の矢野大和氏が、ピンチをチャンスに変える逆転の発想法の秘訣を語った。
 大分県南海部郡宇目町はのどかな山間の町で、町の観光大使を務める矢野氏は、一年の大半を講演活動によるPRに充てている。
 矢野氏は、「綿密な計画立案は大事だが、多くが計画通りにいかないのが現実。その現実を悲観するのではなく、良い方向に考える『棚からぼたもち的な発想』が重要であると持論を紹介した。
 例えば、宇目町近隣の中津江村を例にとり、サッカーワールドカップでカメルーン代表の到着が大幅に遅れた経済的ダメージを引きずることなく逆手に取ることで、一躍全国一の有名な町となった点を紹介。
 また宇目町では、町内に「ととろ」というバス停があるのを利用し、これを映画「となりのトトロ」の人気にあやかり、「ととろの里」として売り出し、地元の有力な観光スポットに育てあげた事例を話した。
 矢野氏は、『棚からぼたもち的な発想』は、会社経営の人事・労務、福利厚生などにも当てはまることだと指摘した。




▲工事の安全祈願をする
 鈴木喜徳理事長(左)と
 松下隆信副理事長。

共同車検工場の無事完成を祈る

浜松地区運送事業(協)

 同組合が建設を計画する共同車検場の地鎮祭が七月二十二日、浜松市大原町の建設予定地で行われた。当日は、組合員はじめ関係者
ら三○人が出席し、工事の安全と無事完成を祈願した。
 組合が計画するのは、組合員のための共同車検場と駐車場などで、二千五百坪の敷地に鉄骨造り一部二階建、建坪およそ四七三坪の車検工場を建設。敷地内には大型トラック四十九台が置ける駐車場を併設する。
 総投資額はおよそ三億五千万円で、このうち二億四千万円は県を窓口とする高度化資金の利用を予定している。
 共同車検場の建設は、組合員の経費削減の一環として平成十一年から調査研究が進められたもので、既存の車検コストの大幅な低減と整備内容の高度化が期待されている。また、共同駐車場は、組合員の車両駐車スペースの狭隘化に対応するために設置を決めた。



中小企業静岡(2004年9月号 No.610)