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組合青年部が続々と発足


背景に情報通信・経済大変革の時代が…

 組合青年部の設立が相次いでいる。その背景にはインターネットに代表される通信革新、そして、かつて経験したことのない大不況が見え隠れする。
 なぜ、青年部が続々と発足するのか、そのレポートである。



次々生まれる青年部

 組合青年部の設立がここにきて急増している。特に、東部地区の団地組合では、平成九年九月の富士市浮島工業団地(協)青年部の発足を皮切りに、平成十一年六月に富士グリーン工業団地(協)、伊豆長岡工業団地(協)と相次いでいる。
 この傾向は東部に限らない。中部地区では平成十年九月の静岡県紙器ダンボール箱工業組合のほか、静岡浅間通り(商振)、静清青果物商業(協)などが、西部地区でも湖西金属工業(協)、浜松上下水道(協)、浜松造園事業(協)の青年部が近年設立されている。
 ここにきて青年部が続々誕生する理由は何だろうか。
 中央会が平成九年実施した「組合青年部実態調査」によれば、県下では二四七の組合青年部が存在し、様々な研修、親睦活動を行っている。業種、業態はもちろん多岐にわたり、女性会員も多数参加している。

インターネット時代がその背景

 近年設立された青年部に共通しているのが、インターネットに代表されるコンピュータ、情報通信に対する関心の高さである。「自分としては、インターネットは苦手だが、それもこれから覚えたいですね。それに外に向かって情報発信をしたいとは考えます」というのは、冒頭紹介した富士グリーン工業団地(協)の初代青年部会長に就任した佐野孝博さん((株)ニットー代表取締役)。同じことはやはり伊豆長岡工業団地(協)の初代青年部会長の土屋源由さん((有)土屋製畳代表取締役)も「会員の中には情報化のプロのような者もいるが、これから徐々にインターネットに興味をもって活動したい」という。



▲6月に行われた伊豆長岡工業団地(協)青年部の発会式。立って説明をしているのが土屋青年部会長。


 青年部設立がここにきて増加傾向を示している背景のひとつはこの「インターネット」にある。
 情報化機器の革新は目を見張るほどである。特にここ数年のパソコンを利用したインターネットの利用は急増している。
 いつの時代でも時代の変化に敏感なのは、若者である。実際、インターネットが何の効用をもつのかということは、現在でも良く分からない。とはいえ、企業の中ではインターネットを利用して受注拡大に役立ったという話は枚挙にいとまがない。たとえば、伊豆半島の小さな町のおもちゃ屋さんが、倉庫に眠っていた古いブリキのおもちゃなどの在庫一掃を考え、そのおもちゃのリストをインターネットで流したら、本人もびっくりするほど注文が殺到したという現実の話もある。
 何に役に立つか今はわからない。しかし、インターネットは何か途方もなく世の中を変化させるツールとなる。という理由が、仲間を募り、青年部を発足させる理由のひとつであると十分考えられる。


中小企業静岡(1999年 8月号 No.549)