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 特 集 
 専門家の眼 
 「くみあい百景」 
 編集室だより 



あけましておめでとうございます


■茶室のにじり口…ボディ・チェックの役割も
茶室の客の出入り口である「にじり口」は標準で高さ2尺2寸(約67cm)、幅2尺1寸(約64cm)ほどのもの。考案したのは千利休。どんな身分の人でも分け隔てなく、身を低くするところに意義があるとも言われるが、時は戦国時代。茶室といえども気は抜けない。茶室に入る時は、武士は必ず丸腰で入室しなくてはならないと定められていたが、短い刀を隠し持っていることも考えられる。そこで、狭い入口をくぐらせることに…。刀をふところに忍び込ませていれば、身をかがめたとき、不自然な動きとなり、見破れるからだ。


■アロマテラピー…匂いの効用
今や芳香剤は大人気。家屋に匂いが充満するのを防ぐのはもちろん、いい香りは、人間の精神安定にも役立つ。アロマテラピー(芳香療法)という言葉も定着した。
日本の香りの文化は古く、奈良時代に始まり、平安時代には、様々な効果を活用していた。
当時の貴族の女性は2メートルもある長い髪をたらし、洗髪は大仕事。年に何回も髪を洗うことができなかったことから、そのままでは強烈な匂いが…。そこで香を焚き、いい香りをつけると同時に酸配を防いでいた。
清潔好きの日本人にとっての芳香剤はいわば必需品。その源は平安時代の生活様式が生み出し、既に盛んに活用されていた。


中小企業静岡(2004年1月号 No.602)