団地組合の女性事務局長
弱音をはかない気丈さが身上
協同組合テクニカルパーク湖西
事務局長 名波充子 氏
団地組合では数少ない女性事務局長の1人。団地建設時から14年間、組合事務に携わってきた。
富士市で生まれ、地元の大手工場に勤務。やがて職場結婚、そして出産。人生の転機となったのがご主人の湖西工場への転勤だ。地元のテニス仲間を通じて、設立間もない同組合の事務局就任要請を受けた。「今思えば、深く考えずにいいですよって答えちゃって」。
以前の勤務先では、レクリエーションのグループリーダーを任されるなど責任感、仕事への姿勢には自負があった。「組合でも私が引っぱらなければ」。時にはそんな気負いが災いし、悩んだことも。「でも気づいたんです。組合は、かつて頑張った社員グループとはちがう。組合員は一国一城の主。相手を尊重した上で自主性を重んじ、平等さを貫くのが大切だと」。
これまで、組合員には1度も愚痴をこぼしたことがない。日頃、頼りにする役員に対しても同じだ。
相談ごとは常に前向きの話のみ。「なぜって? 愚痴れば自分が折れちゃう。それより、どう解決したらいいか考えるタイプかな」。
そんな彼女も1度、辞職を覚悟したことがある。同居する実母の介護問題に直面した時のことだ。
直後、「やめる必要はない。ぼくが手伝うから」と伴侶からの思いがけない一言。1人で悩むことはないと、このとき知った。
趣味はスポーツ全般。ご主人の海外フルマラソンに同行し、そのうち3年前の北京マラソンでは5キロながらも完走。その喜びに触れた。山登りやテニス、水泳も大好き。水泳は、かつて顔を水につけれないほどのかなづちだったが、周囲の応援、本人の頑張りでいまではクロールやバタフライ、背泳ぎなど4種目を制覇。「どんな苦手なことでもやればできる。
身をもって感じています」。