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特 集

 特集 シリーズ 

事 例 編

 製品価値を高める
 
中小企業のブランド戦略

 ブランドを構成する要素は、「表示」や「デザイン」だけではない。企業の持つ「技術力」や「開発力」、「提案力」なども含まれ、それぞれの要素を総合的に高めていく戦略が必要だ。その推進役は組合であったり中小企業単独であったり様々だ。
 今月号は、ブランド戦略に取り組む組合や中小企業の姿を追う。



 恋人の里ブランド化へ魅力の企画リリース 
 土肥温泉旅館(協)

 「恋人岬」で一躍知名度をあげた土肥温泉は、今年度新しい発想で、恋人の里「とい」ブランド化事業に取り組んでいる。
 伊豆市の最南端、土肥恋人岬。当地は、恋人宣言証明書を求める男女でにぎわいを見せているが、温泉地中心街に恋人が集まるスポットがないなどの理由から、旅館街やその周辺にまで恋人岬のイメージが浸透していないのが実情だ。そこで今年度、恋人達が溢れる土肥温泉の楽しさを創っていこうと、恋人の里実行委員会を発足。恋人達が楽しめる、癒される、落ち着ける里づくりをめざし、各種事業に着手することとなった。すでに今秋から、恋人の里ブランド化に向けた数々の魅力ある企画をリリースしている。
 その一つが、「恋するモニター大募集!」。十一月七日から十二月二五日の期間限定のモニターツアーだが、その特典がなかなかの魅力だ。まず、一カップルにつき、売店や宿泊料金にも利用できる一万円の館内利用券がプレゼントとされる。加えて、貸切風呂などの湯めぐりパスポートや二千円で夕食の伊勢海老をお好みの調理方法で賞味できるといったお得なプランも盛り込まれている。

▲松原公園では干支(12支)
 のイルミネーションを行う。

 また、「恋人の里ロゴ募集」企画も面白い。募集期間は十一月末で本誌発行時には締め切られているが、一般から寄せられたイラストをチラシや事業全般、商品全般に使用していく方針だ。
 さらに十一月七日には、土肥温泉の松原公園内に干支を形どった十二本のオブジェが誕生した。公園内には、カップルの干支を入力して結果が出る、土肥温泉オリジナルの干支占いも楽しめる。
 同組合の鍵山和彦事務局長は「夜、動物たちが光り輝く姿を楽しんで頂けるはず」と新スポットに太鼓判を押す。



中小企業静岡(2005年12月号No.625)