特 集 
 凖特集 
 「くみあい百景」 
 編集室だより 




 〒420-0905
 静岡市南沼上624
 理事長:濁澤 敏雄
 組合員:10名
 出資金:5,600千円 
 TEL:054-261-1801 


企業組合 ふく福

温浴施設「ゆらら」で
手作りの特産品を販売





>▲ゆらら内、喫茶「すわの泉」
 と軽食コーナー

喫茶・軽食コーナーを運営

 JR静岡駅から北東へ約八km。南沼上地区に平成十三年四月、隣接する新沼上清掃工場の余熱を利用した県内初のエネルギー循環型の温浴施設、静岡市ふれあい健康増進館「ゆらら」がオープンした。
 館内はリバープール・リラクゼーションプール・キッズプール・屋外ジャグジーの四つのプールと、トレーニングルーム・浴室・ヒーリングルーム・リラクゼーションルーム・大広間・喫茶・レストラン・売店など、健康づくりとともに、ゆっくりリラックスできる施設とスペースを複合的に備えている。
 組合では、喫茶“すわの泉”を運営。地元かあちゃんの手作り弁当、惣菜、そば・うどん、静岡おでん、ソフトクリーム、かき氷などの「お弁当・軽食コーナー」。牛乳、栄養ドリンクなどの「健康飲料コーナー」。季節の野菜、果物、漬物、味噌など地元で収穫、加工した特産品を中心とした「物販コーナー」。地元のハスの実、ハスの葉を利用した蒸しパン、ハスっ子おこわ、ハスの葉ロールケーキやアイスクリームなどの「地元特産コーナー」…と多種多様な商品を加工
販売、受託販売している。


▲静岡市ふれあい
 健康増進館「ゆ・ら・ら」


「沼の朝市」からの進出

 設立のきっかけは、南沼上に新沼上清掃工場(平成七年七月竣工)を建設する計画が立てられた時点にさかのぼる。周辺地域には既に産業廃棄物の最終処分場などがあり、地域の環境イメージはダウンしていた。
 加えて清掃工場ということで地域をあげて「明るい、皆が集まって楽しめる施設」の併設を市に要望。平成四〜五年頃に「ゆらら」の建設が計画された。 他方、みかんなど良質な農作物を生産してきた南沼上の農家が集まり、平成六年、地域のPRと農作物の有効利用を考え、毎週日曜日に「沼の朝市」と名付けた露天売りを開始。市内を中心に、多くの買い物客で賑わい、売上げを伸ばしてきた。
 こうした実績を踏まえ、朝市のメンバーは「ゆらら」内に販売所を設け、来場者に農作物加工品を提供するため市と協議を重ね、その目途が立った平成十一年四月組合を設立。初年度は「静岡市味わいふるさと産品づくり事業費補助金」を活用して新たな加工場を建設。十二年十二月まで「朝市」を続ける一方、新商品の開発研究を行い、ゆららのオープンに備えてきた。



中小企業静岡(2004年7月号 No.608)