空板(蒲鉾板)の製造業者十二社で組織する島田空板工業(協)は、空板の原材料の「もみ材」を板状に挽き乾燥させるまでの共同加工を行っている。
しかし、従業員の高齢化に加えて、製材時に出る鋸屑が板に付着して青カビを発生させ、作業者の健康だけでなく、製品歩留りにも悪影響を与えている。さらに、この状態で組合員に納品されるため、組合員の作業場でも同様の問題が生じている。
組合では、昨年七月「中小企業労働力確保法」に基づく認定を受け、これを条件に交付される「中小企業労働力確保推進事業」(補助金額一千九百万円)を活用。それぞれの作業環境調査や対応策を検討し、板が搬送装置に送られる途中で、その上下に付着した鋸屑を取り除く「鋸屑除去集塵装置」を試作、三月十四日、設置を完了した。
今後は、梅雨時など季節の違いによってこの試作機がどのような効果を発揮するかなどのデータを収集し、より効果的な作業環境のあり方を検討していく。 |
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▲このたび設置された「鋸屑除去集塵装置」
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