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社会変化に機敏な対応



▲ 倉庫に積まれる多様な電装品

 最近の電装品業界は、様変わりしている。業界が大きく伸びたのが、昭和三〇年代に車に装備され始めた丸型カーヒーターから。その後、カーステレオ、エアコン、カーナビと時代をリードする新製品が業界を拡大させてきた。
 しかし、最近は電装品の標準装備化が急速に進んでいる。また、消費者からのクレーム対応のため、機器の品質が著しく向上し、走行一〇万km以下での故障は少なく、修理需要は激減している。
 さらに、規制緩和による車検時間の短縮などで、整備業者が電装品業界に参入し大きく様変わりしている。「一〇年の内に自動車整備、電装品業界の仕事は、半分に減るだろう。力のあるところは、ますます客数を増やして仕事量を確保する。新しい分野への進出、第二の創業を真剣に考える時、組合という組織を積極的に活用してほしい」と組合への参加意識の重要性を同理事長は語る。

重要度を増す環境対策

 組合では、これまで共同購入、教育研修事業など、多様な共同事業を行い大きな成果を上げてきた。
 最近、組合事業として注目されているのが、エアコンに利用されてきたフロンガスの処理。人類が生きる上で、必要不可欠なオゾン層を破壊してしまうフロンガス。オゾン層は地球の上空二〇〜四〇kmの成層圏にあり、有害な紫外線を吸収し、人の命を保る大切なもの。多量の紫外線が地上に到達すると、人間は皮膚ガンや白内障に罹りやすくなり、植物の育成にも悪影響があるといわれる。
 すでに、一九九五年末から、有害といわれる五種類の特定フロンの生産が中止された。しかし、自動車の
耐久年数が延びる中で、有害フロンを搭載した車が街に溢れている。
「回収されるフロンは量ベースで数パーセント。環境問題の重要性に対する認識が高まる中で、ますます回収・再利用・破壊処理に対する組合の役割が高まっている」と新たなテーマに積極的に取り組む姿勢を理事長が語る。


中小企業静岡(2000年 10月号 No.563)