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▽雨の季節。５月の「すがすがしさ」から6月の「うっとうしさ」へと気分の方も湿りやすい。
でも、かつて「日本人は安全と水はタダで手に入るものと思い込んでいる」などといわれたぐらい、水が豊富なのも梅雨あってこそ。資源が降ってくるのだからこんなにありがたいことはない、と思い雨の風情を楽しむ心の余裕もほしいもの。それに梅雨の中休みの青空の素晴らしさはまた格別だ。…と思いつつ、ふと気がついた。この処、アジサイもカエルも見ていない。私だけではなかろう（？）。
▽表紙の一見、何の変哲もない駅前の風景は昭和36年頃の浜松駅北口である。今はアクトシティや直径77メートルものバスターミナルが50万都市の顔の役割を果している。
浜松の玄関口が大きく変わり始めたのは、東海道本線の高架化事業と駅周辺の土地区画整理が始まった昭和40年代後半からのこと。高架は54年に完成。63年には木造平屋建てだった駅が、商店を備えたビル「メイワン」に生まれ変わり、さらに平成６年10月、アクトシティの誕生を迎えている。
しかし、一方では消えてしまった問屋街、郊外に引っ越した多くの住人、そしてどこか寂しげになった駅前商店街も…。
かつての雑踏が人間味をかもしだし、活気となっていた部分もある。街づくりの奥行きは深い。 ［敏］
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中小企業静岡6月号（通巻547号）
発行人 井上光一
発行所 静岡県中小企業団体中央会
〒420-0853 静岡市追手町44-1
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