◇「環境経営(環境マネジメント)システム」とは何か?
環境経営(環境マネジメント)システム(E n v i r o n m e n t a lManagement System:以下EMSという)は、組織が環境問題に効果的・効率的に取り組み、環境経営を行うための基本的な仕組みであり、組織全体のマネジメントシステム(組織の経営管理システム)の一部を構成するものである。
EMSは、事業活動に伴い発生する環境への負荷:資源・エネルギー使用量、廃棄物排出量等を減らすとともに、環境にやさしい製品やサービスの提供を行い、より良い環境を作っていくために事業者が、
(1)自主的に環境への取組方針と目標等を定め(計画=P:Plan)
(2)その目標を達成するための組織体制を整備して必要な取組を行い(実施・運用=D:Do)
(3)システムの運用状況や目標の達成状況を把握・評価し、改善し(点検・是正=C:Check)
(4)定期的にシステムを見直していく(見直し=A : A c t i o n)のPDCA サイクルを基本とし、これによってシステムと取組の継続的改善を図っていくことを目的としている。
EMSは、国際標準化機構により国際規格ISO14001 として発行されており、規格の要求事項に適合したEMSを構築・運用していることについて第三者機関の審査(適合性評価)を受け、登録をすることができる。このことをISO14001に基づくEMSへの適合について「認証を取得」するともいう。
これまでISO14001 は大手事業者を中心に広く普及している一方で、中小事業者には費用その他の面で認証取得に係る負担が大きいとの意見もある。
そこで環境省は、中小事業者の環境への取り組みを促進すると共に効果的・効率的に実施するため、国際標準化機構のISO14001規格をベースとしつつ、中小事業者でも容易に取り組める環境経営システムのあり方を、エコアクション21環境経営ガイドラインとしてとりまとめた。
|