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 事業所を取り巻く犯罪情勢

 最近における事業所を対象とした犯罪の発生状況ですが、事務所に忍び込む事務所荒しは、県内、また、全国的にもやや減少傾向にありますが、本年に入っての県内のコンビニ強盗は、既に一〇件発生(六月一六日現在)し、昨年一年間の発生数一一件に近付き、過去最多の平成九年の一三件を上回る状況で推移しております。また、スーパーマーケットやガソリンスタンドの売上金を狙った強盗事件が頻発するなど相変わらず非常に厳しい状況にあるといえます。
 以下幾つか事業所を対象とした犯罪の事例等を記載します。
 

1 頻発する「売上金を狙った強盗事件」
 本年に入り、一月以降、スーパーマーケットやガソリンスタンド等の売上金を狙った強盗事件が七件発生(六月一六日現在)しています。特に、五月末からは、三件が連続して発生しています
 五月三一日、午後九時四〇分頃、富士市内のガソリンスタンドにおいて、女性役員が、売上金を持って車両に乗り込もうとしたところを、刃物を持った男に襲われ、現金一一〇万円を強奪されたうえに負傷した事件。
 六月二日、午後一〇時三〇分頃、駿東郡清水町内のスーパーマーケットにおいて、従業員が店舗を閉め、事務所入口の鍵を掛けようとしたところ、包丁を持った男二人組に襲われ、事務所内の金庫を開けさせられて、現金三六〇万円余を強奪された事件。
 六月五日、午後一〇時四〇分頃、島田市内のスーパーマーケットにおいて、店長が店を閉め、自分の車に乗り込もうとしたところを、ナイフを持った男に襲われ、事務所に戻されて、金庫から現金七〇〇万円余を強奪された事件。

 これらの三件はいずれも、最後に残った一人が、店(事務所)を閉めた際に襲われております。
 多額の現金を取り扱う業種の方については、特に単独行動は控えて、複数で行動していただくことが、最大の防犯になるものと考えます。
 更に、ハード面の防犯対策(機械警備・防犯カメラ・センサーライト等)や下見行為に対する警戒(閉店時等に事業所周囲を見回る)などを行っていただくことが犯罪被害の未然防止につながります。




中小企業静岡(2003年 7月号 No.596)