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平成10年度
静岡県商工労働施策のあらまし

4本の柱で中小企業を支援

 『独創性ある多彩な産業の展開とゆとりある豊かな勤労者生活の実現』。
 静岡県商工労働部の平成十年度の施策目標である。
 さらに、施策展開の基本的な方向として、
(一)競争力の強い先進的な産業の育成
(二)地域を支える産業の活力向上
(三)産業を担う人材の育成
(四)豊かな就業環境の整備
の4本の柱を設定。
 社会、経済環境の様々な変化に果敢に立ち向かい続ける中小企業を側面的に支援している。
 ここでは、その施策の概要について触れたい。



七点を重点施策に

 静岡県商工労働部では、前述の施策の基本方向の中で、グローバリゼーションの進展や少子化・ 高齢化社会への移行など現況の経済社会情勢や施策のあり方を踏まえ、さらに次の七点を重点施策として展開している。


一.経済動向を踏まえた機動的対策の展開
 景気の長期低迷、 有効求人倍率の低下、完全失業率の高水準での推移、上場企業を含めた倒産件数の増加傾向など厳しい状況に機敏に対応するため、中小企業向け制度融資の融資枠の拡大、設備貸与条件の緩和や企業倒産による離職者に対する機動的・弾力的な職業訓練などの事業を実施。

二.消費動向に適応した商業活動の振興
 中心市街地の空洞化、価格競争の激化、大型店の出店増など、消費動向の構造的変革に根ざす著しい環境変化に対し、意欲ある中小小売業者が円滑に対応できるよう、空き店舗対策、駐車場対策など、各種商店街活性化対策のための事業を実施するとともに、中心市街地活性化のための基金を創設。

三. 技術力強化を中心とした「ものづくり」の振興
 技術開発に対する助成や県内四カ所にある県工業技術センターをはじめとする産・学・官の共同研究の推進、(財)県科学技術振興財団などによる技術開発支援など、新技術・新製品開発力の強化を支援する。開発された新製品の情報発信や販路開拓のため、メッセの開催や海外における県工業製品の販路開拓などのマーケティングの支援も行なう。また、県工業技術センターの組織改正を行い、技術指導体制の効率化を図る。

四.創業者支援や企業誘致の推進などによる県内産業の活性化
 二十一世紀に向けて本県産業の活力を維持し、より活気あるものにするため、新しい産業を起こすことが急務となっており、新分野に果敢に挑戦する企業家や創業者の方々を支援する 。また、国内外の優良企業の本県への誘致を推進するための事業を実施する。

五.中小企業の経営基盤の強化
 小規模事業者の経営基盤を強化するため、金融、税務などの相談・指導や人材育成などの事業や中小企業の組織化推進など商工関係団体と連携を図りながら、中小企業の経営基盤の強化を図る。

六.産業を担う人材の育成
  県中小企業大学における各種講座、県立専門校における各種訓練等の実施や企業内で行われる職業訓練を支援する。

七.豊かな就業環境の整備
 健康で安心して働ける勤労者生活を実現するための事業を進めるほか、多様な個性や能力を発揮し、少子・高齢社会を支える基盤作りを進めるための各種事業を実施する。


 平成十年度商工労働施策の体系、主要事業は次頁の表のとおりである。紙面の都合上、各具体的内容までご紹介できないことをお詫び申し上げるとともに、ここでは全体像を把握していただきたい。 また、各項目についてはお問い合わせ・ご相談いただきたい。
 各事業が有効に活用され、組合・組合員事業所の発展の一助となれば幸いである。


中小企業静岡(1998年 6月号 No.535)