役場の
自慢話
藤色もあでやかに
香りたつ町「豊田町」

昨年十一月にオープンした「豊田町香りの博物館」
 豊田町は、熊野(ゆや)の長藤が有名。シーズンともなると、あでやかな彩りに魅せられて、大勢の見物客がこの町を訪れる。
 昨年十一月にオープンした「香りの博物館」などを含め、同町経済課の大石さんにお話を伺った。
 藤の花が美しいですね。
 「長藤は、四月下旬から五月上旬にかけてが見頃。才色兼備で知られる熊野御前ゆかりの行興寺には、熊野が植えたとされる樹齢八三〇年の長藤が見事な枝を広げています。また、この寺の横にある熊野記念公園には、四〇〇坪以上の藤棚が藤色一色になります」
 長藤まつりも行われるとか…
 「今年は、熊野御前没後八百年。これを記念して公園に能舞台をつくり、まつり初日の四月二六日には柿落とし能公演が行われます。
 この日から五月五日までの八日間、池田の渡船と呼ばれる天竜川の渡船が再現されるほか、十二単で着飾った`藤娘aの撮影会やマラソン大会など、町内の各地で各種のイベントが行われます。まつりの期間中は、JR豊田町駅から記念公園まで運行するシャトルバスや、町内を循環するコミュニティバスもご利用ください(いずれも運賃一〇〇円)」
 昨年十一月に、香りの博物館がオープンしましたね。
 「藤の名所ということからつくられた香りの博物館は、豊田町駅からほど近いところにあります。
 博物館は二階建て。一階には、ハーブティーなどが楽しめる`香りのカフェテラスaや、パソコンで診断しオリジナルの香りをつくる`香りの体験コーナーaなどがあります。二階には、香りの文化史コーナーや五種類の香りが体験できる香りの小部屋があるなど、さまざまな香りをお楽しみいただける施設です」
 今年の長藤まつりは、町内のいろいろな団体が協力して町役場が中心になり開催される。
 一年の中でも心浮き立つこの季節に、あでやかな彩りと香りで、春を満喫してみては如何だろうか。

藤棚面責400坪以上
を誇る豊田町の藤  

中小企業静岡(1998年 4月号 No.533)